結婚相談所では、出会いから成婚までのプロセスが明確に定められているのが特徴です。しかし「交際ってどこまで自由なの?」「恋愛と同じ感覚でいいの?」と疑問を持つ方も少なくありません。
実際には、相談所ごとに一定のルールや目安が設けられており、それを理解しておくことで安心して活動できます。ここでは、交際期間における基本的なルールと一般的な目安について詳しく解説します。
1. 交際の種類とルール
結婚相談所では、交際を大きく2段階に分けています。
- 仮交際(プレ交際)
- 複数人と同時進行が可能
- お互いを知るための段階
- デートはランチやお茶などライトな内容が中心
- 身体的な接触や過度な恋人関係は推奨されない
- 真剣交際
- 相手を一人に絞った段階
- 結婚を前提に具体的な話し合い(住居・将来設計など)が始まる
- 他の会員との交際は終了
- 成婚に向けてカウンセラーが密にフォローする
2. 交際期間の目安
多くの相談所では「交際から成婚までの期間」に一定の目安があります。
- 仮交際:1〜2か月程度
- 複数人と会いながら、自分に合う相手を見極める
- だらだら続けるのではなく、2〜3回のデートで方向性を判断するケースが多い
- 真剣交際:3〜6か月程度
- 将来を見据えた真剣なお付き合い
- 結婚相談所によっては「真剣交際から成婚まで最長6か月」とルールを設けている場合もある
- 成婚まで:交際開始から半年〜1年以内が一般的
- 長期化しすぎると熱が冷めたり、結婚のタイミングを逃すリスクがある
3. 自由度のある部分
- デートの回数や内容は基本的に自由(ただし健全な範囲で)
- 双方が合意すれば、ペースを速めたりじっくり進めたりも可能
- 相談所はあくまで「目安」を示すだけで、必ずしも全員に同じ進め方を強制するわけではない
【注意点】
- 仮交際中のスキンシップはトラブルになりやすいため慎重に
- 真剣交際に入ると、他の会員との交際継続は不可
- 期間が長引きすぎるとカウンセラーから進展の有無を確認される
- 「自由」とはいえ、結婚を前提とした活動なので責任ある行動が求められる
交際期間中にやっておくべき確認ポイント
結婚相談所での交際は「結婚を前提とした交際」です。そのため、恋愛感情の盛り上がりだけで進めるのではなく、結婚後の生活を見据えた確認を交際中に行うことがとても重要です。
交際期間は限られているからこそ、早い段階から具体的に話し合っておくことで、成婚後のギャップを最小限に抑えられます。
1. 価値観のすり合わせ
- 結婚観(結婚に求めるもの、理想像)
- 家庭と仕事のバランス(共働きか、専業希望か)
- 家事・育児の役割分担についての考え方
- 宗教・冠婚葬祭などに対するスタンス
2. 生活設計の確認
- 将来の居住地(実家の近くか、都市部か、地方か)
- 親との関わり方(同居・近居・別居)
- 子どもに対する希望(欲しいか、人数、教育方針など)
- ライフスタイル(休日の過ごし方、趣味、生活リズム)
3. 金銭感覚と経済面
- 家計の管理方法(共同管理か個別管理か)
- 貯金・投資の考え方
- 借金やローンの有無(住宅・奨学金など)
- 結婚式や新生活にかける費用感
4. 健康や将来への意識
- 健康状態やライフプランへの影響
- 仕事の安定性や転勤の可能性
- 老後の生活に対する意識や準備
5. コミュニケーションスタイル
- 喧嘩をしたときの対応(話し合う・時間を置くなど)
- 感情表現の仕方(積極的に伝えるか、控えめか)
- 相手に対する思いやりや配慮の感覚
交際期間中に話し合う際のコツ
結婚相談所での交際は、結婚を前提としているため短期間で将来に関わる重要な話し合いが必要になります。
ただし、いきなり重い話題をぶつけてしまうと相手にプレッシャーを与えたり、会話がぎこちなくなってしまうこともあります。ここでは、自然に将来の話を進めるためのコツをご紹介します。
1. まずは軽い会話から始める
- いきなり「結婚後の家事分担は?」と聞くのではなく、普段の生活スタイルを話題にする
- 「休日はどんな過ごし方をしている?」「料理は好き?」など、日常的な会話から価値観を探れる
- 軽い雑談の延長で結婚観が浮かび上がるようにする
2. デートの流れに合わせて話す
- 食事中やドライブ中など、リラックスした場面で少しずつ切り出す
- 「もし結婚したらこういう休日も楽しそうだね」と未来を想像する形で話題にする
- デートシーンとリンクさせると、自然に具体的なイメージを共有できる
3. 質問はオープンにする
- 「家事はやる派?やらない派?」と二択で聞くのではなく、
→ 「普段はどんなふうに家事をしている?」と聞くことで、相手の考え方を引き出せる - お金の話も「貯金はいくら?」ではなく、
→ 「お金の管理ってどんなふうにしている?」と一般的なスタンスを聞く方が自然
4. 段階的に深めていく
- 1〜2回目のデートでは「趣味・生活リズム」など軽めの価値観を確認
- 3〜4回目以降で「結婚後の住まい・仕事・親との関わり」など具体的な生活設計へ
- 真剣交際に入ってから「子ども・金銭感覚・将来設計」といった核心に近いテーマを話す
5. 自分の考えも素直に伝える
- 相手の意見を聞くだけでなく、自分の価値観もシェアする
- 「私はこう思っているけど、あなたはどう?」と双方向のやり取りにする
- 押し付けにならず、すり合わせの姿勢を持つことが大切
交際期間中に避けたいNG行動
結婚相談所での交際は「結婚を前提にした真剣な出会い」ですが、その分ちょっとした行動が相手に不信感を与えたり、交際終了につながることもあります。
せっかくのご縁を無駄にしないためには、交際中に気をつけるべきNG行動を理解しておくことが大切です。
1. 焦りすぎて結婚を迫る
- 出会って間もないうちに「いつ結婚できる?」「子どもは何人欲しい?」など核心に踏み込みすぎると、相手にプレッシャーを与える
- 相手のペースを尊重せずに急かすと、「この人とは一緒にやっていけないかも」と不安を持たれる
- 大事なのは「前向きな姿勢を見せつつ、タイミングを見極める」こと
2. 一方的に自分の意見ばかり話す
- 「自分の条件」「自分の希望」ばかりを並べると、相手が置き去りになる
- 相手の価値観や希望を聞かずに進めると、「歩み寄る気がない」と思われてしまう
- 会話は双方向で、相手の意見を引き出す姿勢が重要
3. 詮索しすぎる
- 交際初期から収入額や資産、過去の交際歴を細かく聞くのは避けるべき
- 相手によっては「信用されていない」「品定めされている」と感じる
- 結婚相談所では身元が保証されているため、不必要な詮索は不要
4. 連絡頻度に極端な差がある
- 毎日何十通もメッセージを送ると、重たく感じられる
- 逆にほとんど連絡をしないと「本気じゃないのでは?」と思われる
- 相手の生活リズムに合わせ、心地よい頻度を探ることが大切
5. カウンセラーを通さずに突っ走る
- 相談所では交際中もカウンセラーがサポートしている
- 不安やトラブルを自己判断で処理しようとすると、誤解やすれ違いを招きやすい
- 「困ったときは早めに相談」が鉄則