結婚相談所における「仮交際」は、お見合い後に「もう一度会ってみたい」と双方が思った時に始まる段階です。
とはいえ、「付き合っているようで付き合っていない」という独特の関係に、モヤモヤや不安を感じる人も多いのが実情です。ここでは、仮交際を前向きに進めるためのコツを具体的にご紹介します。
1. 仮交際とは?正式交際との違いを理解しよう
仮交際は、「複数の相手と並行して会うことが許されている状態」です。
仮交際の特徴:
- お互いを知るための“お試し期間”
- 手をつなぐ・恋人扱いはまだしない
- 同時に複数人と仮交際することが可能
- 成立後、1〜2週間以内に連絡を始めるのが一般的
正式交際になると:
- 他の仮交際はすべて終了
-結婚を見据えた関係として、より深く話し合う段階へ
【モヤモヤしないための進め方5つのポイント】
(1)「まだ恋愛ではない」と認識して気持ちを整える
(2)会う回数・期間を意識して進める
(3)目的意識を持って会話する
(4)連絡の頻度と内容に気を配る
(5)モヤモヤしたら、すぐにカウンセラーに相談する
目次
(1)「まだ恋愛ではない」と認識して気持ちを整える
仮交際の段階では、恋人関係ではなく、「お互いを知るためのお試し期間」であるという認識がとても大切です。
この認識がないと、「相手はどう思ってるの?」「脈がないのかな?」と一方的に不安になったり、期待しすぎて傷つくことにつながります。ここでは、気持ちを安定させるための考え方を詳しく解説します。
1. 仮交際は「付き合っている」わけではない
結婚相談所における仮交際は、一般的な恋愛でいう「友達以上恋人未満」に近いものです。
仮交際の特徴:
- 好意はあるが、まだ恋愛感情があるとは限らない
- デートはOKでも、手をつなぐ・恋人のようなスキンシップは基本的に避ける
- まだ相手を見極めている途中段階
つまり、「好き」と言われていなくても落ち込む必要はなく、「何か特別な進展がない」と思っても心配する必要はありません。
2. 相手の態度に一喜一憂しない心構え
仮交際では、お互いの探り合いが自然と起こります。「今日は冷たかった」「返信が遅い」と感じても、すぐに落ち込まないことが大切です。
おすすめの意識の持ち方:
- 「今はまだ相手も考え中」と捉える
- 好かれる努力より、「相手と合うかどうか」を見極める意識を持つ
- 過度に自分を責めない、相手に期待しすぎない
3. まだ「恋愛感情」がないのは普通のこと
「仮交際が始まったのにドキドキしない…これってダメ?」と不安になる方もいますが、心配は無用です。
理由:
- お見合いで数回話しただけでは、恋愛感情は芽生えにくい
- 感情よりも「相性」「価値観の一致」を重視するのが結婚相談所の特徴
- 徐々に関係を深めながら、信頼や安心感が感情につながっていく
4. 恋愛よりも「信頼関係」を意識する
仮交際では、恋愛感情よりも、「この人は信頼できるか?」「自然体でいられるか?」を重視するほうが、長い目で見て成功につながります。
【意識するべき視点】
- 会話が自然にできるか
- 意見が違っても尊重し合えるか
- 疲れずに一緒にいられるか
5. 自分の気持ちを整理しながら進める
仮交際中は、感情がぶれやすい時期です。自分の気持ちを見失わないためにも、会った後は振り返りを習慣にすると効果的です。
- 「相手と一緒にいてどう感じたか?」
- 「安心できた?不安だった?」
- 「話していて楽しかったか?」
日記やメモに書いて整理すると、自分の気持ちが見えやすくなります。
(2)会う回数・期間を意識して進める
仮交際中は、「まだ付き合っているわけではない」関係のため、距離感や進め方に戸惑いや不安を感じやすい時期です。
そんなモヤモヤを解消するには、交際の「期間」と「回数」に明確な目安を持つことがとても有効です。曖昧なまま進めず、目安を持って関係を整理することで、次のステップにスムーズに進むことができます。
1. 仮交際の期間は「1〜2か月」が目安
結婚相談所によって違いはありますが、仮交際の期間は原則として1か月〜2か月以内を推奨しているところが多いです。
理由:
- だらだらと関係を続けても、結婚に近づかない
- 他の交際相手と比較するには一定の期間が必要
- 相手にとっても「本気かどうか」が不明瞭だと不信感につながる
2. 3回程度のデートで「進展判断」が基本
会う回数の目安:
- 1回目:お互いの第一印象を確認(食事・カフェなど)
- 2回目:少し突っ込んだ会話(休日の過ごし方、将来像など)
- 3回目:仮交際を続けるか、正式交際に進むかを判断するタイミング
※もちろん、進め方は人それぞれですが、3回のデートをしても「判断ができない」場合は、一度立ち止まって考えることが大切です。
3. 会う頻度は「週1回」前後が理想的
毎週会うことで、テンポよくお互いを知ることができ、関係の流れも自然です。
- 会う回数が極端に少ない(2〜3週間空く)のは要注意
- 会う頻度が不安定だと、気持ちも揺れやすくなる
- 忙しい時でも「電話やメッセージでのやり取り」を継続することが信頼構築に効果的
4. ダラダラと続けないための工夫
仮交際が長引くと、どちらにとっても「温度感が分からない関係」になります。進展させるには、定期的に気持ちの確認をすることが大切です。
具体的な工夫:
- 3回目のデート後に、「また会いたいと感じているか?」を自分に問いかける
- カウンセラーに「仮交際の今後」について相談し、整理してもらう
- 相手との関係が「停滞している」と感じたら、早めにアクションを取る
5. 他の仮交際相手がいる場合の配慮
仮交際は「複数人同時進行」が可能ですが、進展の早い相手には誠実に向き合い、早めに気持ちを整理して切り替えることも必要です。
- 並行中でも、1人に真剣になった時点で他の関係を整理する
- 迷っている場合は、カウンセラーに第三者視点で判断を仰ぐ
- 先延ばしにせず、関係を明確にすることで、相手にも自分にも誠意を示せる
(3)目的意識を持って会話する
仮交際は、恋人関係ではなく「結婚相手としてふさわしいか」を見極める時間です。そのため、ただ楽しく会話をするだけでなく、“将来につながるかどうか”という視点を持った対話が重要になります。
「なんとなく楽しかった」だけでは判断しきれない部分を、目的意識のある会話によって補っていきましょう。
1. なぜ「目的意識」が必要なのか?
仮交際は交際期間が短く、3〜4回のデートで真剣交際に進むかどうかを判断する必要があります。
そのため、「フィーリングだけで決める」のではなく、将来の生活や価値観の相性をしっかり確認することが大切です。
2. 話すべきテーマ例とその目的
(1)生活スタイルについて
- 「休日は普段どんなふうに過ごしていますか?」
- 「料理や家事ってどんな感じでされていますか?」
- 生活リズムの一致や、価値観の違いを確認する
- 同居後に無理なく過ごせるかをイメージできる
(2)仕事や働き方について
- 「今のお仕事、どんなところにやりがいを感じますか?」
- 「将来的には仕事を続けたいと考えてますか?」
- 結婚後の働き方や、経済的な計画をすり合わせるため
- 仕事に対する姿勢や将来像を知る
(3)結婚後の家庭像
- 「結婚後はどんな家庭を築きたいと思っていますか?」
- 「子どもについてはどう考えていますか?」
- 結婚の目的が一致しているかどうかを確認
- 子どもの有無・教育方針・家族との関係などを共有するきっかけになる
(4)金銭感覚・将来の生活設計
- 「普段、どんなことにお金を使いますか?」
- 「貯金や保険など、将来の備えはどうされていますか?」
- 金銭感覚の違いは結婚生活でトラブルになりやすいため、早めに確認
- 結婚後の経済的な見通しや価値観のすり合わせができる
3. 話しすぎない・聞きすぎないバランスを取る
目的意識を持つことは大切ですが、「詰問」のようになってしまっては逆効果です。
会話のコツ:
- 雑談を織り交ぜながら、テーマを自然に展開する
- 相手にも同じ質問を返してもらう(例:「〇〇さんはどうですか?」)
- 一回のデートで全部話しきろうとせず、回数を分けて少しずつ聞く
4. 相手の反応も大切な判断材料
質問に対しての答えの内容だけでなく、反応や話し方も重要なヒントになります。
- 真剣に答えようとしてくれているか?
- 質問を嫌がったり、避けようとしたりしていないか?
- 「結婚を意識しているかどうか」が言葉の端々に現れるか?
(4)連絡の頻度と内容に気を配る
仮交際における「連絡」は、会っていない時間の信頼構築に欠かせない大切な要素です。やりとりの頻度や内容次第で、関係が一気に深まることもあれば、不安や誤解を生むこともあります。
ここでは、仮交際中に適した連絡のペースと内容について、実践的なポイントをご紹介します。
1. 理想の連絡頻度は「1日1回〜2日に1回」
相手との距離感がまだ不確かな仮交際では、過不足ないペースが重要です。
理想的な頻度:
- LINEやメッセージは毎日または2日に1回ほど
- 返信が遅くても「3日以上空く」と不安になることが多い
- 忙しいときは「今日は返信遅れそう」と一言あると好印象
【注意点】
- 毎日何通も長文を送るのは、重く感じさせることも
- 無理に盛り上げようとせず、自然体を心がける
2. 内容は「軽くてポジティブ」が基本
仮交際では、まだお互いに遠慮がある時期です。
相手が返しやすい、楽しい内容を意識すると関係がスムーズに進みます。
おすすめの話題:
- 今日あった小さな出来事
- 食事の写真や天気の話題
- 相手の趣味や話題に寄せたコメント(例:「先日言ってた映画、気になります」)
避けたい内容:
- 返答に困る長文や重たい話題(過去の恋愛・家庭の悩みなど)
- 返事を催促するような内容(例:「なんで返事くれないの?」)
- 感情的なメッセージ(不安・嫉妬を一方的にぶつけるなど)
3. 相手のペースを見ながら合わせる柔軟性を持つ
仮交際では、連絡のテンポが自分と合うかも相性を見極める材料になります。
- 返信のペースが自分と違ってもすぐに落ち込まない
- 一方通行になりすぎていないか、バランスを確認
- 相手の仕事や生活リズムも考慮する
4. デートの予定は連絡でスムーズに進める
会うタイミングの調整や、デート前後のフォローは特に大切なポイントです。
スムーズなやり取り例:
- 「〇〇に行ってみたいなと思ってるんですが、ご都合どうですか?」
- デート後は「今日はありがとうございました。お話できて嬉しかったです」と必ず一言送る
このような一言があるだけで、印象が大きく変わります。
【返信が遅い・減ったと感じたときの対処法】
連絡が急に減ると、不安になるのは当然です。しかし、すぐに感情的になるのではなく、冷静な対応を心がけましょう。
- 1〜2日様子を見て、軽い話題で再度送る
- 返信がない期間が長い場合は、カウンセラーに状況を相談
- あまりに返事が曖昧な場合は、関係の整理も視野に
(5)モヤモヤしたら、すぐにカウンセラーに相談する
仮交際中は、関係がまだあいまいな分、「相手の気持ちが見えない」「自分ばかりが頑張っている気がする」といったモヤモヤや不安が生じやすい時期です。
そんな時に最も大切なのが、遠慮せずにカウンセラーに相談することです。一人で抱え込まず、専門家に話すことで、状況の整理・改善のきっかけになります。
1. なぜ「早めの相談」が大切なのか?
仮交際中のモヤモヤは、放置すると次のような問題につながります:
- 相手への不信感が募る
- 自信をなくして消極的になる
- 関係が自然消滅する
- 判断ができず、時間だけが過ぎてしまう
早めにカウンセラーに相談することで、冷静な視点を得たり、的確なアドバイスがもらえたりするため、婚活を前向きに保つことができます。
2. よくあるモヤモヤの例と相談内容
(1)相手の気持ちが分からない
「相手は本気なのか、ただ続けているだけなのか分からない…」
→ カウンセラーに相談すれば:
相手の他の交際状況や、これまでの対応から「脈ありかどうか」の傾向を客観的にアドバイスしてもらえる。
(2)連絡頻度・デートのペースが合わない
「返信が遅い」「次の予定がなかなか決まらない」
→ カウンセラーができること:
・間接的に相手に確認・フォローをしてくれる
・今後の連絡の仕方について提案してくれる
(3)自分の気持ちが揺れている
「好きなのか分からない」「他の人と迷っている」
→ 相談すれば:
・気持ちを整理するための問いかけや、選択のヒントをもらえる
・似たような事例から判断材料を得られる
【相談のコツ:正直に話す・小さな悩みでもOK】
カウンセラーに話すときは、「恥ずかしいから」「大したことじゃない」と思わず、感じたことを素直に伝えるのがポイントです。
<効果的な相談方法>
- 「モヤモヤしている理由がはっきりしない」でもOK
- 日時や会話の内容をメモして伝えると、状況がより正確に伝わる
- 相手の名前や仮交際人数なども共有しておくと具体的な対応が可能
【カウンセラーの支援内容とは?】
<仮交際中のカウンセラーの主なサポート内容>
- あなたと相手、両方の状況を整理して比較
- 相手に直接連絡を取って気持ちを確認する(必要に応じて)
- 次のステップ(交際終了 or 真剣交際)への進め方を提案