結婚相談所で複数回お見合いをしても、なかなか交際に進まない。そのたびに「自分に魅力がないのかも」「相手に問題があったのでは」と悩む人は多いですが、うまくいかない原因の多くは“ちょっとした準備不足”や“思い込み”によるすれ違いです。
ここでは、うまくいかないパターン別に、見直すべきポイントを5つに分けて詳しくご紹介します。
目次
見直しポイント①:第一印象(服装・表情・姿勢)
結婚相談所でのお見合いは、お互い初対面での出会いです。限られた時間のなかで「また会いたい」と思ってもらえるかどうかは、最初の数秒の“第一印象”に大きく左右されます。
人は出会って3~5秒で、その人の印象を無意識に判断しているとも言われます。つまり、言葉を交わす前にすでに評価されているということ。
だからこそ、服装・表情・姿勢といった非言語の印象づけを見直すことが、お見合い成功への第一歩です。
【見直しポイント①-1:服装】
――“清潔感+ほんの少しの華やかさ”が基本
● よくあるNG
- シワや毛玉のある服
- 無難すぎて地味(印象に残らない)
- トレンドや個性が強すぎる(相手が引いてしまう)
● 改善のコツ(男女共通)
- 「清潔感」「サイズ感」「季節感」の3つを意識
- 男性:白シャツ+ジャケット/明るいネクタイやポケットチーフで柔らかさを
- 女性:明るめのトップスや小ぶりのアクセサリーで柔らかさと華やかさを演出
大切なのは“好印象を与える努力をしている”ことが伝わることです。高価な服より「丁寧な身だしなみ」の方が効果的です。
【見直しポイント①-2:表情】
――“安心感のある笑顔”が、最大の武器になる
● よくあるNG
- 真顔・硬い表情で話してしまう
- 緊張が顔に出て、無表情になっている
- 相手の話中に無反応
● 改善のコツ
- お見合い前に深呼吸をして、軽く口角を上げる練習を
- 話しながら自然な笑顔でうなずく(相手が話しやすくなる)
- 鏡を使って、「自分が安心して話せそうな笑顔」を日頃から確認しておく
【見直しポイント①-3:姿勢と動作】
――背筋・目線・動きが、“丁寧さと自信”を伝える
● よくあるNG
- 猫背・前かがみで自信がなさそうに見える
- 足や手がそわそわ動いて落ち着かない
- 視線を合わせず、キョロキョロしてしまう
● 改善のコツ
- 座るときは背筋を伸ばして自然に腰かける(浅すぎず深すぎず)
- 手はテーブルの上に軽く置く(落ち着いた印象)
- 相手の目をやさしく見るように意識(ジッと見すぎない)
※目安としては、「話すときに目を見る」「聞くときに時々うなずく」だけで十分です。
【第一印象の“総合力”を高めるチェックリスト】
チェック項目 | ○ or × |
---|---|
服にシワ・毛玉・汚れがないか? | |
全体的に明るく清潔感のある印象か? | |
お見合い前に笑顔を作る練習をしたか? | |
姿勢が自然で落ち着いているか? | |
相手の目を見て話せているか? |
すべて○が付けられるように整えておくと、“話す前に好印象を持たれる”可能性が格段に上がります。
見直しポイント②:会話のテンポとリアクション
お見合いでの会話が続かない、会話はしたのに交際につながらない。その原因が「会話の内容」だけだと思っていませんか?
実は、お見合いで好印象を与えるために大切なのは、話の“テンポ”や“反応”といった“会話の雰囲気”です。
内容が多少ありきたりでも、テンポが心地よく、相手が話しやすい空気を作れていれば、自然と「また会いたい」と思われやすくなります。
【よくあるNGパターン】
パターン | 問題点 |
---|---|
質問攻めでテンポが早すぎる | 相手が答える余裕をなくし、「面接されている」感覚に |
自分の話ばかりで会話が続く | 相手が「聞き役」に回り、疲れてしまう |
反応が薄く会話が弾まない | 相手が「興味を持たれていないのかな」と感じてしまう |
【改善ポイント①:会話の“間”を恐れない】
- 緊張していると、つい沈黙を埋めようとして話し続けてしまいがちです
- しかし、お見合いはお互いの人柄を見る場。「会話の余白」も大事な時間です
改善法:
- 相手の答えを一呼吸置いて受け止める(すぐに話題を変えない)
- 返答に対して「なるほど」「それ、面白いですね」とワンクッション挟む
【改善ポイント②:相手に“関心を示す”聞き方を意識】
NG例
「へえ、そうなんですね…」→これだけでは、会話が止まりやすい
OK例
「へえ、それっていつ頃から始めたんですか?」
「そのお仕事、やりがいってどんなところですか?」
少しだけ深掘りすることで、会話の広がりと相手への関心が伝わります。
【改善ポイント③:リアクションは“大きすぎず・小さすぎず”】
- 相手の話には「うなずき」「目線」「表情」でしっかり反応を
- 無言や無表情は、“つまらなさ”や“無関心”と受け取られるリスクがあります
改善法:
- 「笑顔+軽くうなずく」を基本に
- 話に共感したときは、「わかります、それ私も感じます!」など共感の言葉を加えると◎
【改善ポイント④:自己紹介や話題の“切り返し”を用意しておく】
- 会話が続かない人は、自己紹介だけで終わりがち
- 「私は○○が好きなんですけど、△△さんはどうですか?」と双方向のやり取りに切り替える工夫を
【改善ポイント⑤:テンポは“自然体”を意識】
- 早口になりすぎると焦っている印象に
- ゆっくりすぎると会話が重たく感じられることも
改善法:
- 普段の「友人と話すくらいのスピード感」を目安にする
- 相手が話しやすいテンポに合わせて、“間”や“リズム”を意識的に合わせると好印象です
【振り返りチェックリスト】
チェック項目 | ○ / × |
---|---|
相手の話に適度な“相づち”や共感を入れられていたか? | |
会話のテンポが自然だったか?(早すぎ/遅すぎなし) | |
会話を“深掘り”する質問ができていたか? | |
緊張して一方的な話し方になっていなかったか? | |
笑顔・うなずき・目線で“反応”を返していたか? |
見直しポイント③:事前準備(プロフィールの読み込み)
お見合いの場で意外と多いのが、「プロフィールをしっかり読まずに臨んでしまう」ケースです。
そうすると、会話が表面的になったり、プロフィールにすでに書いてあることを改めて質問してしまい、相手に「この人、本当に興味あるのかな…?」という不信感を与えてしまうことも。
逆に言えば、プロフィールをきちんと読み込んで準備するだけで、印象は格段に良くなります。
「この人は、ちゃんと自分を知ろうとしてくれている」。そう思わせられるだけで、初対面の壁はぐっと低くなります。
【事前に確認しておくべきプロフィール項目】
項目 | 注目ポイント |
---|---|
自己PR文 | 人柄・価値観・婚活への姿勢がにじみ出る部分。キーワードを拾う |
趣味・休日の過ごし方 | 会話のとっかかりになりやすい。“共通点”があるかを探す |
仕事の内容 | 職業の理解+その仕事を選んだ背景に興味を持つ視点で |
家族構成 | あまり深く聞きすぎないが、自然に話題に入れられるように |
結婚観・希望する生活 | 「どんな夫婦像を描いているか」を共有しやすい部分 |
【効果的な読み込み・活かし方】
● ポイント①:「共通点」と「違い」両方に注目する
- 共通点があると自然な親近感が湧く
「私も映画好きなので、おすすめがあればぜひ聞きたいです」
- 違いがあることも“会話のネタ”に
「アウトドア派なんですね!私はインドアですが、興味あります」
自分との比較を含めて話題を広げやすくなります
● ポイント②:3つの「聞いてみたいこと」を用意しておく
事前に相手プロフィールを読んで、以下のような質問をメモしておくと安心です。
- 「最近読んだ本を紹介されてましたが、どんな内容でしたか?」
- 「休日は○○に行くことが多いそうですが、きっかけは?」
- 「プロフィールに“穏やかな家庭を目指したい”とありましたが、どんなイメージですか?」
プロフィールの文章から具体的な話に発展させることで、深みのある会話に。
● ポイント③:プロフィールで“話題にしない方がいい”箇所も把握しておく
- 転職歴/年収/親の介護など、デリケートな内容には踏み込みすぎない
- 気になる点があっても、最初のお見合いでは「聞かない勇気」も大切です
● ポイント④:プロフィールの“感想”を言葉にして伝える
「プロフィールにあった○○、すごく素敵だと思いました」といった一言は、相手にしっかり見てくれた印象を与えると同時に、好感度も上がります。
【NG例と改善例】
NG質問 | なぜNGか | 改善例 |
---|---|---|
「お仕事は何をされてますか?」 | プロフィールに書いてある場合、読んでいない印象になる | 「○○と書かれてましたが、どういった業務が中心ですか?」 |
「趣味はありますか?」 | 同上 | 「音楽鑑賞とありましたが、よく聴くジャンルは?」 |
見直しポイント④:自己開示のバランス
お見合いが何度も続いても「いい人だった」で終わってしまう…。相手に悪い印象は与えていないのに、なぜか交際には発展しない。
こうした場合に見直すべきポイントが、「自己開示のバランス」です。相手に安心してもらおうと「無難」な話題に終始していませんか?
あるいは、早く距離を縮めようとして自分の事情や過去を一気に話しすぎてしまうことはありませんか?
婚活では、相手が“もっと知りたい”と思えるペースで自己開示することが、関係構築のカギになります。
【なぜ“自己開示”が重要なのか?】
- 自己開示とは、「自分の内面や背景を少しずつ相手に伝えること」
- 自己開示が適切にできていると、相手は「この人となら素の自分を出せそう」と感じる
- 一方、開示が少なすぎると「何を考えているか分からない」、多すぎると「重い」「焦ってる」と思われてしまう
【自己開示の良い例と悪い例】
パターン | 内容 | 印象 |
---|---|---|
NG例① | 「まあ、特に趣味もなくて…」 | 会話が広がらず、印象が薄い |
NG例② | 「元恋人と別れた原因は…」 | 初対面には重すぎる情報 |
OK例① | 「最近は料理にハマってて、簡単なレシピ探しが楽しみです」 | 自分らしさが伝わり、話題にもなりやすい |
OK例② | 「実は人見知りなんですけど、今日は緊張より楽しみの方が大きいです」 | 控えめな感情の共有は親近感を生む |
【適切な自己開示にする3つのステップ】
◆ ステップ①:「安心・共感されやすい話題」から始める
- 仕事・趣味・休日の過ごし方・最近のちょっとしたエピソードなど
- ポジティブ寄りの話題を中心に、相手が反応しやすい内容にする
例:
「最近、家でコーヒー淹れるのに凝ってまして…失敗も多いですけど、それも楽しくて」
◆ ステップ②:「少しだけ感情」を混ぜて話す
- 感情が入ると、話に“人間味”が出て共感を呼びやすくなる
- 大げさにせず、「楽しい」「意外だった」「緊張した」など軽い感情ワードを添えるだけでOK
◆ ステップ③:相手にも自然に“開示を促す”
- 自己開示は一方通行ではなく、「あなたはどうですか?」と相手にもボールを渡すのがコツ
【NGになりやすい話題(初対面では避ける)】
- 元交際相手・婚活の失敗歴
- ネガティブな健康問題や家族トラブル
- 結婚後の具体的すぎるお金・子ども・住まいの希望
これらは、交際が深まってから相談するべき内容です
【自己開示の“深さ”は段階的に】
タイミング | 開示する内容の例 |
---|---|
初対面(お見合い) | 趣味・価値観・最近の出来事・軽い感情 |
交際初期 | 家族構成・仕事の悩み・結婚観の一部 |
真剣交際~ | 将来の希望・不安・過去の経験など |
見直しポイント⑤:振る舞いの余裕・空気感
お見合いで交際につながりやすい人に共通するのが、“一緒にいて落ち着く”という印象を相手に与えていることです。
実際、お見合いでは会話の内容以上に、「一緒にいて心地よかった」「変に緊張しなかった」といった感覚が、次のステップにつながる大きな要因になります。
逆に、気合いを入れすぎたり、結果を急ぎすぎたりすると、言葉に出さなくても“焦りや堅さ”が雰囲気ににじみ出てしまうのです。
【余裕と空気感が重要な理由】
- お見合いは、“選ぶ場”であると同時に“選ばれる場”でもある
- 言葉でうまくアピールしようとするよりも、「この人、自然体で話しやすかったな」という空気感が残る方が印象的
- 緊張は誰にでもあるが、“それをどう扱うか”で印象は変わる
【振る舞いに“余裕”を出すためのポイント】
◆ ポイント①:会話に“間”をもたせる
- 焦って話をつなげすぎない
- 相手の言葉を聞いてからワンクッション置いて反応することで、落ち着いた印象に
◆ ポイント②:深呼吸と笑顔でリセットする
- 緊張してきたら、自分だけの“落ち着くスイッチ”を持つ
→ お見合い直前に深呼吸を3回/笑顔を鏡で作ってみる など
→ 表情がやわらぐと、自然と雰囲気も和らぐ
◆ ポイント③:「結果を急がない」意識を持つ
- 「この人と今日中に交際に進まなきゃ」という焦りは相手にも伝わる
→ 初対面では“人柄を知る日”と割り切ることで、余裕が出やすい
- 「今日は自分のことを正直に伝えられたらOK」
- 「いい人でなくても、“印象に残る人”になれば十分」
◆ ポイント④:身振り・表情の“柔らかさ”を意識する
- 手の動きが落ち着いている
- 頻繁に頷き、時折笑顔を見せる
→ このような動きは、相手に「安心して話していい空気」を与える
- 早口・目を合わせない・姿勢が前のめり・手が落ち着かない
◆ ポイント⑤:「自分らしい自然体」を受け入れる
- 「うまく話せなかった」「沈黙があった」=NGではない
→ むしろ、そうした素の部分が“余計な飾り気のなさ”として好印象になることもある
【お見合い時の“空気感チェックリスト”】
チェック項目 | ○ / × |
---|---|
表情がこわばっていなかったか | |
焦って話を続けすぎなかったか | |
会話中に自然なうなずき・間があったか | |
相手の話をしっかり聞く姿勢が保てたか | |
「今日はこの1回を丁寧に過ごす」意識を持てたか |