近年、親世代が子どもの婚活を積極的に支援する動きが広がっています。
独身の子どもを持つ親御さま向けに婚活支援の現状や関わり方を解説する「親向け婚活説明会・セミナー」を開催する結婚相談所も増えており、子どもとの円滑な関係を築きながら、婚活を後押しできる新たな手段として注目を集めています。
以下では、実際に親向けのセミナーを実施している主な結婚相談所をご紹介します。
主な相談所・サービスの紹介
官公庁マリッジ
親御さまのみを対象とした無料の相談会を定期開催。婚活市場の現状や仲人によるサポートの内容を説明し、親がどのように関わるべきかを丁寧に解説します。
パートナーエージェント
親御さま単独または親子同席での説明会に対応。実際の婚活プランや活動内容を専門コンシェルジュがわかりやすく説明します。親からの相談にも親身に対応する体制が整っています。
ブライダル(仲人型相談所)
親御さまに向けたセミナーを定期的に開催し、子どもとの関わり方や、無理なく支援する方法についてアドバイスしています。
KKRブライダルネット
親子同席での参加型セミナーや、親と子それぞれが出会いを求めるイベントも実施。親世代も安心して婚活に参加できるよう工夫が凝らされています。
良縁親の会(結婚支援フォーラム)
親同士が代理でお見合いを行う形式の集まりを全国で開催。プロフィール交換や情報共有を通して、実際の縁談につながる機会を提供しています。
ウィッシュ福岡
「親から始める婚活セミナー」を20年以上実施。親が正しく婚活情報を理解し、子どもの幸せを後押しするための知識と心構えを提供します。
現代の婚活事情を正しく理解できる
親世代が若かった時代には、職場・親戚・地域など、自然な出会いの中で結婚することが一般的でした。
しかし、現在ではそのような出会いの機会が大きく減少し、結婚相談所、婚活アプリ、マッチングイベントなど、多様な方法での「自己主導型婚活」が主流となっています。
ところが、親世代の多くはこうした変化を十分に理解しておらず、「なぜ結婚できないのか」「なぜ積極的に動かないのか」と子どもを責めてしまうこともあります。
説明会・セミナーで学べる「現代の婚活事情」の主な内容
1. 結婚を取り巻く環境の変化
- 晩婚化・未婚化が進んでいる社会背景
- 出会いのチャンスが自然に得られない現代の生活様式
- 多様な結婚観(再婚、事実婚、子どもを持たない選択など)
2. 現代の婚活スタイル
- 結婚相談所、婚活パーティー、アプリの違いや特徴
- 利用者の年齢層・活動傾向・成婚までの平均期間
- 男性・女性それぞれが抱える課題(理想のズレ、費用負担、心理的負担など)
3. 子どもが抱える不安やプレッシャー
- 「親に言えない」「干渉されたくない」といった気持ち
- 経済状況・キャリアとの両立、将来設計に対する不安
- 恋愛経験や人間関係の希薄さが影響する背景
【親が知ることで得られるメリット】
- 焦らずに見守る姿勢が持てる
婚活に時間がかかることや精神的負担を理解し、余計なプレッシャーを与えずに支援できるようになります。 - 子どもとの信頼関係が築ける
無理に結婚を勧めるのではなく、「一緒に考える」姿勢に変わることで、親子の関係が良好になります。 - 効果的なサポートができる
相談所の活用方法や婚活費用の実態を理解し、金銭的・精神的な支えとしての役割を果たせます。
親子の関係がスムーズになる
多くの親御さまが「そろそろ結婚してほしい」「孫の顔を見たい」と願う一方で、子どもは「うるさく言われたくない」「放っておいてほしい」と思っていることも珍しくありません。
このような気持ちのズレは、無意識のうちに親子関係に摩擦を生み、話し合いすら難しくなってしまうことがあります。
そこで親向けの説明会やセミナーでは、婚活への理解を深めるだけでなく、「親子のコミュニケーションの取り方」にも重点が置かれています。
セミナーで学べるコミュニケーションのポイント
1. 言葉の選び方と伝え方
- 「早く結婚しなさい」ではなく、「あなたが幸せならそれが一番」という姿勢が大切。
- 責めるような言葉や一方的なアドバイスを避けること。
2. 子どもの立場や考え方を理解する
- 現代の若者が抱える不安やキャリア観を学ぶ。
- 恋愛や結婚に対する多様な価値観を受け入れる柔軟性を身につける。
3. 適切な距離感の保ち方
- 干渉しすぎず、孤立させず、適度な距離で支える方法。
- 子どもが頼ってきたときに、すぐに安心して話せる存在になる。
4. 感情のコントロールと自己理解
- 親自身の「焦り」や「寂しさ」に気づき、それを子どもに押しつけない意識。
- 世代間ギャップを受け入れるための視点の切り替え。
【スムーズな関係を築くメリット】
- 家庭内での会話が増える:婚活だけでなく、普段の生活についても話しやすくなります。
- 子どもが本音を話せるようになる:信頼感が高まると、恋愛や結婚についての相談もしやすくなります。
- 親としての安心感が得られる:自分が支えになれていると実感でき、過度な心配が減ります。
親子で共有できる出会いの場にもなる
親向けの婚活説明会やセミナーのなかには、単なる情報提供にとどまらず、「親子での参加」や「親同士の縁結び」を目的としたイベントも増えてきています。
これは、親が主体的に婚活に関わることで、出会いのきっかけを提供し、子どもと共に未来を考える機会をつくるという新しい婚活の形です。
具体的な共有のかたち
1. 親子同席型の説明会・相談会
- 子どもと一緒に婚活サービスの説明を受けられるスタイル。
- 結婚に対する考え方を親子で共有するきっかけとなる。
- 子どもが「親の理解と協力がある」と感じることで前向きになれる。
2. 親同士のプロフィール交換・縁談会
- 子ども本人の了承を得たうえで、親同士がプロフィールを持ち寄って情報交換。
- 「親の縁が子どもの縁をつなぐ」スタイルで出会いを広げる。
- 実際に成婚につながった例もある、実績ある形式。
3. 親子で参加する婚活イベント
- トークセッションやセミナーに、親子で一緒に参加するスタイル。
- 将来の家族像や生活設計を、親と子が共に考える機会となる。
- 緊張しがちな婚活の場で、親がそばにいることでリラックスできる面もある。
【この共有がもたらすメリット】
- 子どもが孤立しない:親がそばで支えてくれることで、安心して活動できる。
- 親も納得して婚活を応援できる:子どもの希望や考えを理解したうえで支援できる。
- より現実的なご縁が生まれる:生活感や家庭環境を事前に理解した出会いが成立しやすくなる。
安心感のある相談形式
婚活に関する説明会やセミナーに参加することは、親御さまにとっても初めての経験である場合が多く、「自分が出てもいいのか」「強引に勧誘されるのではないか」と不安を感じる方も少なくありません。
そうした不安を取り除くため、親向けの婚活セミナーや相談会では、親の立場に配慮した「安心感のある相談形式」が工夫されています。主に以下のような特徴があります。
安心感を生む主なポイント
1. 経験豊富な仲人やカウンセラーが対応
- ベテランの婚活支援者が、親の立場や世代の考え方を理解したうえで丁寧に対応。
- 一方的にアドバイスを押しつけるのではなく、質問にじっくり答える形式。
2. 無理な勧誘・契約のない運営
- 相談会やセミナーの多くは無料、または低料金で参加可能。
- 勧誘や営業を目的とせず、情報提供と理解促進を重視した中立的な場。
3. 少人数制・予約制での開催
- 気軽に質問しやすい雰囲気で進行され、参加者同士の比較や遠慮が不要。
- 予約制により、プライバシーにも配慮された環境が確保されている。
4. 中立的な団体や非営利組織の運営も多い
- 非営利団体や自治体主催の説明会では、公正・中立な立場からの情報提供が行われる。
- 一般的な結婚相談所とは異なり、「売り込み」がないことが安心感につながる。
5. 子どもに知られずに相談可能
- 本人が活動に消極的な場合でも、親だけで情報を得ることが可能。
- 将来的に親子で話し合うための「準備」として利用されることも多い。
【この形式がもたらすメリット】
- 心理的なハードルが下がる
初めてでも安心して参加でき、「婚活に関わる」ということへの抵抗感が減る。 - 正確な情報を信頼できる方法で得られる
インターネットや噂に頼らず、専門家から直接情報が聞けるため、誤解や不安が軽減される。 - 相談の場として継続的に利用できる
初回の説明会から継続的な個別相談へとつなげられることもあり、長期的な支援が受けられる。