結婚を目前に控えた時期、多くの方が「本当にこの人でいいのだろうか」「結婚生活がうまくいくか不安」といった感情を抱くことがあります。
これがいわゆる「マリッジブルー」です。誰にでも起こり得る自然な心理現象ではありますが、一人で抱え込むと心身に悪影響を与えることもあります。
そんな中、結婚相談所の中には「成婚後の心のケア」や「結婚前の不安の相談」に対応するアフターケアを充実させているところが増えてきました。
今回は、マリッジブルーの相談にも対応してくれる結婚相談所の特徴と代表例をご紹介します。
【マリッジブルーに対応できる相談所の特徴】
- 成婚後もサポートが継続される
- 心理的な不安に寄り添うカウンセラーが在籍
- 面談・電話・オンラインでの相談対応
- 感情整理や意思確認のための面談を用意
銀座アオゾラマリッジ
- 成婚後の「不安・迷い」に丁寧に対応。
- 書き出しワークや、感情を整理するセッションを実施。
- 自分の気持ちに気づくことで、冷静な判断を促します。
マリッジラボ(岐阜・愛知)
- 公認心理師による継続支援が特徴。
- 成婚後の「生活観や価値観の違い」への戸惑いにも対応。
- 感情の可視化や対話スキルのトレーニングも実施。
IBJ加盟店(全国対応)
- 一部の加盟相談所では、成婚後3か月〜半年のサポート期間を設け、不安や問題が出たときにすぐ相談できる体制を整えています。
- 仲人型ならではの「人を介した心のケア」が可能。
【提供されているアフターケアの内容】
- 個別カウンセリング:マリッジブルーの原因や背景を一緒に掘り下げ、安心できる状態をつくります。
- 感情の整理ワーク:不安・期待・緊張・プレッシャーなどを整理するワークシートを用いた支援。
- パートナーとの対話支援:気持ちをどう伝えれば良いか、カウンセラーが言語化をサポート。
- 定期フォロー面談:成婚後も月1回のペースで近況報告や相談を受けられる体制。
目次
個別カウンセリング
結婚相談所のアフターケアの中でも、個別カウンセリングは「マリッジブルー」や結婚前後の不安に対して、最も効果的なサポート手段のひとつです。
結婚を目前に控えた方の多くは、期待と同時に戸惑いや緊張、迷いを抱えています。その繊細な感情を、第三者とじっくり言葉にしていく場が個別カウンセリングです。
カウンセリングで扱う主な内容
1. 自分の感情を整理する
- 「不安」「違和感」「納得できない気持ち」など、頭の中で混乱している思考を一つひとつ言語化。
- 自分の本音と向き合うことで、無理のない判断ができるようになります。
2. 結婚に対する不安を明確にする
- 「相手と価値観が合っていない気がする」
- 「将来が見えずに怖い」
- 「周囲の期待に応えなければというプレッシャーが重い」
こうした抽象的な不安を、具体的なテーマに分解し、解消の糸口を探ります。
3. パートナーへの伝え方を一緒に考える
- 自分の不安をどう伝えるか、伝えたらどうなるか不安な場合も多いです。
- カウンセラーは、相手を傷つけずに率直に伝える言葉の選び方やタイミングを一緒に整理します。
4. 決断への支援
- 結婚を前に「進む」「保留する」「考え直す」といった選択に迷っている方に対し、感情と事実を整理したうえで、自分らしい答えを出すサポートを行います。
- 決して答えを押しつけるのではなく、「自分で納得できる選択をする」ための後押しが基本方針です。
【対応するカウンセラーの特徴】
- 心理カウンセラー・公認心理師など有資格者
- 婚活や恋愛相談の実績が豊富な専門家
- 一貫して同じ担当者が対応するため安心感がある
【相談の形式】
- 対面での個室セッション
- オンライン面談(Zoomなど)
- 電話やメールでのフォロー対応も可能な場合あり
【期待できる効果】
- 感情を言葉にすることで、心が落ち着き、冷静に考えられるようになる
- パートナーとのコミュニケーションがスムーズになる
- 不安を適切に受け止め、前向きな気持ちで結婚に向き合える
感情の整理ワーク
「マリッジブルー」と呼ばれる結婚前の不安や混乱は、多くの方にとって言葉にしづらく、自分でも理由がわからないまま感情に飲まれてしまうことがあります。
そんな時に役立つのが、感情の整理を目的とした「ワーク(書き出し・可視化)」です。
このワークは、思考や感情を整理しながら「何が不安の原因か」「自分はどうしたいのか」を見つめ直すための心理的アプローチです。
自分の感情と客観的に向き合うことで、心が軽くなり、次の一歩を踏み出しやすくなります。
主なワーク内容と進め方
1. 感情マッピング
- 「不安」「緊張」「迷い」「期待」「嬉しさ」など、現在抱えている感情を紙に書き出し、整理します。
- 強い感情・頻繁に感じる感情を視覚的に確認し、何が主なストレス源なのかを見極めます。
2. 原因の深掘り
- それぞれの感情が「どんな状況で出てくるのか」「なぜそう感じたのか」を書き出していきます。
- 「本当にその人と結婚していいのか」という感情も、「親との関係が気になる」「将来の経済的不安がある」といった背景があることに気づくことができます。
3. 自分の価値観の明確化
- 「結婚とは何か」「どんな夫婦関係を望んでいるか」「妥協できる点・できない点」を言語化。
- 自分の軸を確認することで、迷いを整理する手助けとなります。
4. 行動の優先順位づけ
- 感情を整理したうえで、「まずは何をすべきか」「パートナーに何を伝えるべきか」など、次の行動を明確にします。
- ワークの最後に「できることリスト」を作成することもあります。
- 感情整理シート(選択形式と自由記入形式を併用)
- 感情グラフ(時間軸で感情の起伏を可視化)
- ライフビジョンシート(価値観や将来設計を図で整理)
【実施形式】
- 対面またはオンラインでのワークショップ形式
- 個別カウンセリングの一部として導入
- 相談所によっては、メールでのやりとりで進める非対面型も可能
【期待できる効果】
- 不安の正体が明確になることで、気持ちが整理される
- 自分の本音や希望に気づき、適切な判断ができる
- パートナーや家族と建設的な会話ができるようになる
- 「今の自分」を客観的に見つめる習慣が身につく
パートナーとの対話支援
結婚を控えたカップルにとって、「本音をうまく伝えられない」「気になることがあるけど言い出せない」といった対話の難しさは珍しくありません。
特にマリッジブルーのような心理的揺れがあると、感情が整理できず、相手に何をどう伝えてよいか分からなくなることがあります。
そうした課題に対して、結婚相談所のアフターケアでは「パートナーとの対話支援」を行い、ふたりの意思疎通をサポートします。
主な支援内容とアプローチ
1. 伝え方の練習と言語化のサポート
- 「何をどう伝えればいいか分からない」という相談者に対し、カウンセラーが伝え方の例や言い回しを一緒に考えます。
- 「〜が不安です」ではなく「〜の点について一緒に考えたい」というように、前向きな言葉選びを学びます。
2. 感情を整理してから対話へ
- 感情の整理ワークと組み合わせ、まずは自分の思いを明確にするところから始めます。
- 自分の価値観や希望、懸念点を紙に書き出し、「伝えるべき内容」と「今は伝えなくてもいい内容」を分けて整理します。
3. カウンセラー同席の「話し合いサポート」
- 必要に応じて、カウンセラーがふたりの話し合いに立ち会い、中立の立場から進行や調整を行います。
- 意見が食い違うときでも、冷静に対話を続けられるよう支援します。
4. 対話のタイミング・雰囲気の工夫指導
- 「どのタイミングで、どんな状況なら話しやすいか」を一緒に考えることで、衝突を避けた自然な対話を促します。
- メールや手紙など直接話さずに伝える方法についても提案されることがあります。
【よく扱われるテーマ】
- 将来の生活スタイルや子どもに関する価値観
- 家族付き合い、親族との関係
- 結婚式・住まい・仕事など結婚直前のすり合わせ
- 相手の無関心や過度な干渉に対する不安
【期待できる効果】
- 気まずくならずに自分の気持ちを伝えられるようになる
- 相手の立場や感情にも理解を持てるようになる
- 本音で話し合える信頼関係が構築される
- 結婚後のコミュニケーションにも良い影響を与える
定期フォロー面談
結婚相談所における「定期フォロー面談」は、成婚後または婚約後の一定期間にわたり、担当カウンセラーや相談員が定期的に利用者の状況を確認し、精神的・実務的なサポートを行うサービスです。
これは、結婚という人生の大きな変化に際して生じやすい不安や違和感を早期にケアし、より円滑なパートナーシップへとつなげるために設けられています。
主なフォロー面談の内容
1. 心境の変化・不安の確認
- 結婚式の準備、両親との関係、同居に対する緊張などについて自由に話す場。
- 「最近どう感じているか」「相手とどんな会話をしているか」といった心理面のチェック。
2. 問題や違和感の早期発見
- 「言いたいことが伝わらない」「話すたびにすれ違ってしまう」といった課題を面談で共有。
- 必要に応じてコミュニケーション改善やカウンセリングへ誘導。
3. 実務的な相談(結婚準備関連)
- 式場・親戚対応・住居の選定・名字の変更など、実務的な負担や疑問についての相談。
- これらの負担から生じるストレスを和らげるための助言や情報提供。
4. 成婚後の関係性チェック
- パートナーとの距離感、信頼関係の状態を把握し、「気になる点がないか」を確認。
- 少しの違和感でも言葉にして共有することで、大きなトラブルの予防に。
実施形式と頻度
- 形式:対面・電話・オンライン(Zoomなど)いずれも対応可能。
- 頻度:月1回、2週間に1回など相談所により異なる。目安は成婚後3~6か月の間継続。
- 所要時間:30分〜1時間程度
【フォロー面談の特徴】
- 専任カウンセラーが継続して担当:相手を理解しているスタッフが対応するため、相談がスムーズ。
- 記録と振り返りを活用:面談内容をもとに、過去との心境の変化や改善点を振り返る支援も実施。
- 希望者には延長サポートも可能:6か月以降も必要に応じて対応する相談所もあります。
【期待できる効果】
- 不安や違和感をため込まずに、定期的に発散・整理できる
- 専門家の視点で冷静にアドバイスをもらえる
- 「何かあっても相談できる場所がある」という安心感を得られる
- 結婚後も健全なパートナーシップを継続しやすくなる