結婚相談所で婚活をしていると、お見合いや仮交際で「お断りされる」経験は誰もが通る道です。
しかし、断られるたびに「自分には魅力がないのではないか」「結婚に向いていないのかもしれない」と落ち込み、活動を続けるのが苦しくなる人も少なくありません。
そんなときに心を支えてくれるのが、同じ経験をした先輩会員の体験談です。ここでは、実際に「選ばれなかった時期」をどう乗り越えたのかを例に挙げて解説します。
体験談1:30代女性「10回連続でお断りされた私が気づいたこと」
- 婚活開始直後は10人以上とお見合いしたものの、すべて仮交際に進めず「やっぱり私には向いていない」と涙した。
- カウンセラーに相談したところ「プロフィールの写真が堅く見える」「会話が仕事中心で相手を知ろうとする姿勢が弱い」と指摘を受けた。
- 写真を柔らかい雰囲気に撮り直し、会話では「相手の趣味に質問を広げる」ことを意識。
- その後、2人目の仮交際相手と真剣交際へ進み、成婚退会に至った。
- 学び:「選ばれなかった」経験は、自分を否定するのではなく改善点を教えてくれるサインだった。
体験談2:40代男性「自分に自信がなくなった時期」
- お見合いは成立するのに、仮交際から真剣交際に進めず「やっぱり年齢のせいか」と落ち込んだ。
- しかし、担当カウンセラーに「デートで自分の話ばかりしていませんか?」とフィードバックを受ける。
- それを機に「相手の話を7割、自分の話を3割」と意識的に切り替えた。
- 結果、3回目のデートで初めて「また会いたい」と言われ、そこから半年で結婚が決まった。
- 学び:選ばれない原因は「自分が劣っているから」ではなく、「伝え方」や「接し方」が合っていなかっただけ。
体験談3:20代後半女性「自分の基準を見直して前進できた」
- 申込は多く来るのに「理想条件」にこだわりすぎて、すぐに断ってしまい結果的に「誰からも選ばれていない」感覚に陥った。
- 友人に相談したところ「条件ではなく、一緒にいて楽かどうかを見てみたら?」と助言を受ける。
- 条件を7割まで緩めて活動した結果、性格が合う人と出会い、短期間で結婚が決まった。
- 学び:「自分が選ばれていない」のではなく「自分が選んでいなかった」部分もあった。
体験談4:成婚者の共通点「選ばれなかった経験をどう扱ったか」
- 成婚退会した人の多くが「断られるのは当たり前」と受け止めていた。
- お断りを「失敗」ではなく「相性の確認作業」と捉え、次の出会いに活かしていた。
- カウンセラーや友人に気持ちを打ち明けて、気持ちを切り替えるスピードが早かった。
気持ちを「否定せず受け止める」
婚活を続けていると、お断りや思い通りに進まない経験から「またダメだった」「自分には魅力がないのかもしれない」と落ち込む瞬間があります。
多くの人はこの時、気持ちを早く切り替えようとして「こんなことで落ち込んではいけない」と自分を責めてしまいがちです。ですが、実は気持ちを否定せず、そのまま受け止めることが回復への第一歩になります。
1. 否定しないことが大切な理由
- 感情は自然な反応だから
婚活に真剣だからこそ、うまくいかない時に悲しみや不安を感じるのは当然です。 - 抑え込むほど強くなるから
「落ち込んではいけない」と否定すると、かえって気持ちが大きくなり長引いてしまいます。 - 次の行動へのエネルギーにつながるから
感情を受け止めると「なぜそう感じたのか」を冷静に考えられ、改善や行動につなげやすくなります。
2. 受け止め方の具体的ステップ
- 気持ちにラベルを貼る
- 「今は悲しい」
- 「悔しい」
- 「不安になっている」
- → 言葉にするだけで気持ちが客観的になります。
- 声に出して認める
- 「断られて落ち込むのは自然なこと」
- 「大事に思っていたからこそ傷ついたんだ」
- 否定的な解釈を避ける
- 「だから自分はダメだ」と結論づけない。
- あくまで「一時的な感情」だと位置づける。
3. 日常に取り入れやすい工夫
- 感情日記を書く
その日の気持ちを3行程度で書き出す。「今日は断られて悔しい。でも頑張ったことは○○」と、良い面も合わせて書くとバランスが取れます。 - セルフトークを使う
自分に語りかける言葉を決めておく。- 「今は疲れているだけ」
- 「こう感じるのは自然。明日には軽くなっている」
- 体を休めるサインととらえる
強い落ち込みを感じたら「今日はしっかり休む日」と決めて体を労わる。
【婚活に活かす視点】
- 「落ち込む=婚活を大事にしている証拠」
- 「感情を受け止める=前に進む準備」
- 「感情は波のようなもの。やがて落ち着く」
書き出して客観視する
婚活で落ち込んだときに気持ちを整理する有効な方法のひとつが「書き出すこと」です。頭の中だけで考えていると、感情がぐるぐる回り続けて余計につらくなります。
しかし、紙やスマホに言葉として吐き出すことで気持ちを客観視でき、冷静さを取り戻しやすくなります。ここでは、具体的な書き出しの方法と、その効果について詳しく解説します。
1. 書き出すことの効果
- 感情の整理になる
頭の中で混乱していた思いを言葉にすることで、気持ちが分離しスッキリする。 - 冷静に見直せる
一度文字にすることで、自分の気持ちを他人事のように客観的に見ることができる。 - 改善のヒントが得られる
「なぜ落ち込んだのか」が明確になり、次にどう行動するかが見えてくる。
2. 書き出しのステップ
- 感情を書き出す
- 「断られて悲しい」
- 「頑張ったのに評価されなくて悔しい」
- 「年齢のせいで選ばれないのではと不安」
- 出来事を書き出す
- 「お見合いで緊張してうまく話せなかった」
- 「LINEの返事が遅れて相手に気を遣わせたかもしれない」
- 学びや次の行動を書き出す
- 「笑顔が少なかったと感じる → 次回は意識して相手の話にうなずく」
- 「断られたのは相性が合わなかっただけ → 自分の価値がないわけではない」
3. 書き出すときの工夫
- 否定的にまとめない
「だから自分はダメだ」と結論づけず、「こういうことがあった」と事実をそのまま書く。 - 短時間で区切る
10分以内で一気に書き出すと感情の整理がスムーズ。 - ノートやアプリを活用
- 紙のノート:感情を手で書くことでスッキリ感が強い。
- スマホメモ:移動中でも気軽にでき、振り返りも簡単。
- 【出来事】今日のお見合いで会話が盛り上がらなかった
- 【感情】がっかり、恥ずかしい、やっぱり向いてないのかも
- 【気づき】相手の趣味を聞いたのに深掘りできなかった
- 【次の工夫】事前に質問を3つ準備して臨む
【書き出しを続ける効果】
- 繰り返すうちに「同じことで落ち込んでいる」パターンが見える。
- 改善すべき課題と、自分の強みが浮き彫りになる。
- 感情が一時的なものだと理解でき、立ち直りが早くなる。
小さな達成感を積み重ねる
婚活が思うように進まないとき、人は「自分は何もできていない」「成果が出ない」と感じて落ち込みやすくなります。
しかし実際には、婚活や日常の中で小さな前進は必ずあります。その“できたこと”に目を向け、達成感を積み重ねることが、自信を取り戻す一番の近道です。
ここでは、婚活中に意識したい「小さな達成感」の見つけ方と活かし方を解説します。
1. なぜ小さな達成感が大事なのか
- 自己肯定感が回復する
「できなかったこと」ばかりに目を向けると自信を失いやすい。逆に小さな成功を意識すると「自分は前に進んでいる」と感じられる。 - 行動を続けやすくなる
婚活は短期間で成果が出ないことも多い。小さな達成を積み重ねることで「続ける力」が育つ。 - 前向きな雰囲気を生む
達成感は表情や会話に自然と表れ、それが次の出会いでの好印象につながる。
- プロフィールを少し修正できた
- 返事を迷わず24時間以内に送れた
- 初対面で笑顔を意識して話せた
- 自分から質問を1つ以上投げかけられた
- お見合いに遅刻せず到着できた
- 仮交際の相手と次回の約束ができた
これらは「当たり前」と見過ごしがちですが、婚活を続けるうえでは十分な成果です。
3. 婚活以外での小さな達成感
- 朝きちんと起きられた
- 仕事で1つタスクを終わらせた
- 部屋を片づけた
- 運動や散歩をした
- 好きな本を1ページ読めた
婚活と直接関係ないことでも、「できたこと」を認める習慣が心を安定させます。
4. 達成感を積み重ねる習慣づけの工夫
- 1日の終わりに「できたこと」を3つ書く
→ 婚活に限らず、小さなことを箇条書きで。 - カレンダーにチェックを入れる
→ お見合い日、返信できた日など、目で見て進歩を実感できる。 - ご褒美を設定する
→ 1週間続けて頑張れたら、好きなスイーツや映画を楽しむ。
【心の切り替えに役立つ考え方】
- 「結果が出なくても、行動しただけで前進」
- 「できなかった1つより、できた3つに目を向ける」
- 「続けている自分を評価する」
身体をリセットする
婚活で落ち込みを感じるとき、その背景には「気持ち」だけでなく「身体の疲れ」が影響していることも少なくありません。睡眠不足、ストレスによる緊張、食生活の乱れなどは、心の回復を遅らせます。
つまり、気持ちを立て直すためには、まず身体をリセットすることが欠かせないのです。ここでは、婚活に疲れたときに取り入れやすい身体のリセット法を紹介します。
1. 睡眠で回復する
- 睡眠は最大のリセット法
→ 落ち込みが続くと「考えすぎ」で眠れなくなることがありますが、質の良い睡眠を意識するだけで気持ちの回復は早まります。
- 寝る前のスマホは30分前にやめる
- 就寝・起床の時間を一定に保つ
- 眠れないときは「寝よう」とせず、静かに横になるだけでも効果がある
2. 軽い運動で血流を良くする
- 運動はメンタルの安定に直結
軽い運動をすると脳内でセロトニンが分泌され、不安が和らぎます。 - おすすめ習慣
- 朝10分の散歩
- 寝る前のストレッチ
- 深呼吸しながら肩や首を回す
- 激しい運動よりも「気持ちよさ」を感じられる程度で十分。
3. 入浴で心身を緩める
- ぬるめのお湯に浸かる(38〜40℃が目安)
→ 副交感神経が働き、リラックスモードに切り替わる。 - 入浴時の工夫
- アロマオイルや入浴剤で香りを取り入れる
- 浸かりながら「今日できたこと」を1つ思い出す
- 「体を温める=心を温める」と考えてリラックスを意識すると効果的です。
4. 食事で整える
- 婚活疲れで落ち込むと、甘いものやジャンクフードに偏りがち。
- 栄養バランスが乱れると疲労感やイライラが増し、負のループに陥ります。
- 取り入れたい食品
- たんぱく質(魚・肉・豆腐・卵)
- ビタミンB群(豚肉・玄米・納豆)
- 発酵食品(ヨーグルト・味噌・キムチ)
5. 呼吸とリラクゼーション
- 落ち込みのときは呼吸が浅くなりやすい。
- 1分呼吸法
- 4秒吸う → 7秒止める → 8秒吐く(4-7-8呼吸法)
- 寝る前や緊張時に行うと心身が落ち着く。
婚活から一時的に距離を取る
婚活を続けていると、断られたり期待が外れたりして心が疲れてしまうことがあります。そんなときに無理をして活動を続けると、気持ちがさらにすり減り「婚活そのものが嫌になってしまう」こともあります。
そこで有効なのが「一時的に婚活から距離を取る」こと。休むことは後退ではなく、再び前向きに活動するための準備期間です。
1. なぜ「休む」ことが必要なのか
- 気持ちの回復のため
婚活は精神的エネルギーを消耗します。心の余裕がなくなると、本来の魅力を出せなくなります。 - 活動の質を保つため
疲れた状態でお見合いやデートに臨むと、表情が暗くなったり、会話が続かなかったりして悪循環に。 - 長期戦を乗り切るため
婚活は短距離走ではなくマラソン。途中で休憩を挟む方が、結果的に長く続けられます。
2. 距離を取る具体的な方法
- 新規のお見合いを入れない
1〜2週間は新しい予定を入れず、既存の仮交際相手や自分の時間を優先する。 - カウンセラーに「休止」を伝える
「今は1か月だけペースを落としたい」と伝えれば、相談所側も配慮してくれます。 - アプリや相談所サイトを見ない期間を作る
常にプロフィールやメッセージを確認していると気持ちが休まらないため、意識的に遮断する。 - 趣味やリフレッシュに時間を使う
映画・旅行・友人との時間など、婚活以外に自分を満たす行動に充てる。
3. 休む期間の目安
- 短期リフレッシュ:1週間程度 → 気持ちを軽くする小休止。
- 中期リフレッシュ:2〜4週間 → 仕事の繁忙期や体調不良のときに有効。
- 長期調整:1〜3か月 → 婚活疲れが強い場合。活動計画を見直し、仕切り直すチャンスに。
【休んでいる間にできること】
- 婚活以外の楽しみを味わう(趣味・旅行・運動など)
- 自分の結婚観を見直す(どんな人とどんな暮らしをしたいかを書き出す)
- 婚活での反省点をまとめる(会話の流れ、プロフィールの工夫など)
- 自分磨き(服装・健康・スキルアップ)を取り入れる
【再開のタイミングの見極め】
- 気持ちが落ち着き「もう一度やってみよう」と自然に思えたとき
- 生活リズムが整い、余裕を感じられるようになったとき
- 婚活以外の活動から活力を得られたとき
信頼できる人に話す
婚活を続けていると、断られたり思うように進まなかったりして気持ちが沈む瞬間があります。そんなときに一番危険なのは「一人で抱え込むこと」です。
感情を心の中だけに留めてしまうと、必要以上に不安や孤独感が大きくなり、婚活を続ける力が失われてしまいます。
そこで大切なのが「信頼できる人に話す」こと。気持ちを外に出すだけで、心が軽くなり、次の一歩を踏み出すエネルギーにつながります。
1. なぜ「話すこと」が有効なのか
- 感情のガス抜きになる
不安や落ち込みを声に出すことで、頭の中のモヤモヤが整理される。 - 客観的な視点を得られる
自分では気づけなかった改善点や、相手の立場からの意見を聞ける。 - 孤独感が和らぐ
「一人じゃない」と実感できるだけで、気持ちが回復しやすくなる。
2. 話す相手の選び方
- 家族や友人
気持ちを素直に吐き出しやすい相手。婚活そのものの内容より「つらい気持ち」を聞いてもらうのに向いています。 - 同じ婚活経験者
共感を得やすく、「自分だけじゃない」と安心できる。 - 結婚相談所のカウンセラー
専門家として具体的な改善アドバイスをしてくれる。「なぜ断られたのか」「今後どうすればいいか」を一緒に整理できる。
3. 話し方の工夫
- 気持ちを素直に伝える
「断られてつらい」「頑張っているのに結果が出ない」など、感情をそのまま言葉にする。 - アドバイスが欲しいのか、ただ聞いてほしいのかを伝える
→ 「今日はただ聞いてほしい」/「次の行動のヒントをもらえたら助かる」 - 具体的な出来事も添える
「お見合いで会話が続かずに沈黙した」など、状況を伝えるとフィードバックが受けやすい。
【話した後の効果】
- 話すことで気持ちが整理され「自分は頑張っていた」と気づける。
- 相手からの「大丈夫」「次があるよ」という言葉が、再挑戦のきっかけになる。
- 客観的な改善点を受け入れる準備ができ、次の行動に移しやすくなる。
【注意点】
- すべての人に相談する必要はない。婚活に否定的な人や批判的な人には無理に話さない。
- 相談相手は「理解してくれる」「信頼できる」と感じられる人に絞ること。
- 気持ちが重くなりすぎないよう、相談の頻度や時間も調整する。