結婚相談所を利用する際に多くの人が気になるのは、「どのくらいの期間で成婚できるのか」という点です。
成婚退会までの期間は人によって異なりますが、相談所ごとの実績やサポート体制によっても大きく変わります。
ここでは、一般的な成婚までの期間の目安と、相談所の実績の比較ポイントを分かりやすくまとめます。
成婚退会までの平均期間
結婚相談所に入会してから成婚退会するまでの流れと目安は次の通りです。
- 平均期間:6か月~1年程度
- 入会~お見合い開始:1か月前後
- お見合い~仮交際:1~2か月
- 仮交際~真剣交際:2~4か月
- 真剣交際~成婚退会:3~6か月
- 短期成婚のケース
条件が合えば3~6か月で成婚に至ることもある。 - 長期化するケース
希望条件が厳しい、活動が消極的、生活や仕事の都合で進みにくい場合は1年半以上かかることもある。
相談所による成婚実績の違い
各相談所は「成婚率」や「平均成婚期間」を公表していますが、その数値の出し方には違いがあります。
- 成婚率の算出方法
- 成婚退会者 ÷ 全退会者
- 成婚退会者 ÷ 全会員
→ 母数の違いで数値が大きく変わるため要注意。
- 平均成婚期間の算出方法
- 「中央値」で示す場合:実態に近い数値が出やすい
- 「平均値」で示す場合:一部の長期会員に引っ張られやすい
- 短期成婚割合の公表
「3か月以内に成婚した人〇%」といったデータを示す相談所もあり、スピード感を重視する人は参考になる。
【実績比較のポイント】
実績を見る際は数字だけでなく、以下の点を押さえておくと判断しやすくなります。
- 成婚率の母数・定義がどうなっているか
- 平均値だけでなく中央値も公表されているか
- 短期成婚者の割合がどの程度か
- 会員層(年齢・男女比)による違い
- 専任カウンセラーの有無やサポート体制



目次
成婚率の母数・定義がどうなっているか
結婚相談所を比較する際、多くの人がまず注目するのが「成婚率」です。しかし、成婚率は相談所によって算出方法が異なり、単純に数字の大きさだけで優劣を判断するのは危険です。
正しく比較するには、その数字が「どの母数をもとに出されているのか」「どのように定義されているのか」を理解することが欠かせません。
成婚率の主な算出方法
成婚率は、次のように大きく分けて2つの計算方法があります。
- 退会者を母数にした成婚率
- 計算式:成婚退会者 ÷ 全退会者
- 特徴:入会したものの途中で退会した人も含めるため、実際に活動した人の成果に近い。
- 注意点:活動せずにすぐ退会した人が多い場合、成婚率が低めに出る傾向がある。
- 在籍会員を母数にした成婚率
- 計算式:成婚退会者 ÷ 全会員
- 特徴:会員全体に対する割合を示すため、規模の大きな相談所だと低い数値に見えることもある。
- 注意点:活動を始めたばかりの会員も含まれるため、実態よりも低めに感じやすい。
「成婚」の定義の違い
さらに、成婚そのものの定義も相談所によって異なります。
- 婚約=成婚とする場合
- プロポーズを経て結婚の約束をした段階で成婚とみなす。
- 公的な「成婚退会証明書」を発行するケースもある。
- 真剣交際の終了=成婚とする場合
- 交際が順調で結婚を前提に退会する時点で成婚扱いにする。
- 実際の婚約に至る前なので、早めに数字が出やすい。
この定義の差により、同じ「成婚率〇%」でも中身はまったく違うことがある。
【比較時のチェックポイント】
成婚率を鵜呑みにせず、次の点を確認することが大切です。
- 成婚率の母数は「退会者」なのか「会員全体」なのか
- 成婚の定義は「婚約」か「真剣交際」か
- 公表データに「短期成婚割合」や「平均成婚期間」も含まれているか
- 数字の大きさより「算出方法の透明性」があるか
平均値だけでなく中央値も公表されているか
結婚相談所の実績を見るときに「平均成婚期間」という数字をよく目にします。しかし、ここで注意したいのが「平均値」と「中央値」の違いです。
両者は似ているようで、実際にはまったく異なる意味を持ちます。正確な比較をするには、平均値だけでなく中央値も確認することが大切です。
平均値と中央値の違い
- 平均値(Mean)
- すべての会員の成婚期間を合計し、人数で割ったもの。
- 一部の「極端に長期間活動していた会員」や「すぐに成婚した会員」に数値が大きく引っ張られる。
- 中央値(Median)
- 成婚期間を短い順に並べ、ちょうど真ん中に位置する人の期間。
- 外れ値(極端に短い or 長い活動)の影響を受けにくく、会員の「典型的な成婚までの時間」を反映しやすい。
平均値だけだと見えにくいこと
- 平均成婚期間が「15か月」と書かれていても、実際の多くの会員は半年~1年で成婚している場合がある。
- 長期間活動していた少数の会員が平均を押し上げてしまうと、実態よりも「成婚まで長くかかる」と誤解しやすい。
- 短期成婚(3か月~半年)が一定割合いる場合でも、平均値ではその事実が隠れてしまう。
【中央値が公表されているメリット】
- 多くの会員がどのくらいの期間で成婚しているかが直感的に分かる。
- 「実際の目安」を知ることで、自分の婚活計画を立てやすい。
- 数字が現実的で、活動中のモチベーション維持にも役立つ。
【比較時のチェックポイント】
成婚期間を比較するときには、以下の点を確認することが大切です。
- 公表されているのは「平均値」だけか、それとも「中央値」もあるか
- 短期成婚(6か月以内)の割合も合わせて示されているか
- 自分の活動スタイルに近い年代・条件別の実績があるか
短期成婚者の割合がどの程度か
結婚相談所を選ぶ際、成婚までの平均期間や成婚率はもちろん重要ですが、実際の活動をイメージする上で参考になるのが「短期成婚者の割合」です。
短期で成婚する人が多い相談所は、サポート体制が整っていたり、マッチングの質が高い可能性があるため、自分の婚活スタイルに合うかどうかを見極める材料になります。
短期成婚とは?
短期成婚の定義は相談所によって異なりますが、一般的には以下のように分けられます。
- 3か月以内の成婚:超短期。積極的に活動し、条件が合致した場合に実現する。
- 6か月以内の成婚:短期成婚とされることが多く、相談所が「短期成婚実績」として公表する場合も多い。
- 1年以内の成婚:平均的な活動期間に含まれるが、業界内では「早い部類」とされる。
短期成婚割合が示すもの
- サポート体制の質
カウンセラーによる紹介・フォローが丁寧な相談所ほど、短期での成婚が増える傾向がある。 - 会員の積極性
入会時に「結婚への意欲が高い人」が多い相談所は、短期間で結論が出やすい。 - マッチング精度
データマッチングや紹介システムが精緻な場合、条件に合う相手と効率よく出会える。
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【短期成婚割合を比較する際の注意点】
- 「〇か月以内に成婚した人が〇%」という数字の定義を確認する
- 母数は「成婚退会者全体」か「入会者全体」か
- 短期成婚の割合が高すぎる場合
- 成婚の定義が「真剣交際=成婚」とされている可能性もあるため要注意
- 年齢層や男女比の違いも成婚スピードに影響するため、数字だけでなく会員属性も見ることが大切
【比較時に見るべき具体的ポイント】
- 「3か月以内」「6か月以内」など明確な期間別の割合が公表されているか
- 平均値や中央値とあわせて短期成婚のデータがあるか
- 会員属性(年代別・初婚/再婚別)の短期成婚データが示されているか

会員層(年齢・男女比)による違い
結婚相談所の成婚実績を比較するとき、成婚率や平均成婚期間といった数字だけを見るのは不十分です。
なぜなら、相談所ごとに会員の年齢層や男女比が異なり、それが成婚スピードや成婚率に大きな影響を与えるからです。
数字の裏側にある「会員層の特徴」を理解することで、自分に合った相談所を選びやすくなります。
年齢層による成婚の違い
- 20代後半~30代前半の会員が多い相談所
- 結婚への意欲が高く、短期間での成婚が多い傾向。
- 「半年~1年以内での成婚」が比較的多く見られる。
- 30代後半~40代の会員が中心の相談所
- 条件にこだわる人も増え、成婚までに時間がかかるケースが多い。
- 一方で「結婚の決断力」がある人も多いため、真剣交際に進むと成婚までが早い場合もある。
- 50代以上の会員が一定数いる相談所
- 再婚希望や熟年層の活動が多く、成婚のスピードは個人差が大きい。
- 「結婚よりもパートナー探し」という意味での成婚が定義されていることもある。
男女比による成婚の違い
- 男性が多い相談所
- 女性にとっては選択肢が広がりやすい。
- 男性側は競争率が上がり、成婚までの期間がやや長引く可能性もある。
- 女性が多い相談所
- 男性にとっては相手が見つかりやすく、成婚率が高く出やすい。
- 女性側は条件の合う相手に出会うまでに時間がかかるケースもある。
- 男女比が均衡している相談所
- 出会いのバランスが取れており、極端な差が出にくい。
- 成婚率や成婚スピードの数値が安定しやすい。
【会員層が実績に与える具体的影響】
- 若年層中心の相談所の実績
→ 短期成婚割合が高く、平均成婚期間も短めに出やすい。 - 中高年層が多い相談所の実績
→ 平均成婚期間が長く見えることがあるが、真剣交際に入ると結婚に直結しやすい。 - 男女比に偏りがある相談所の実績
→ どちらか一方の成婚率が突出する可能性がある。
【比較時のチェックポイント】
会員層を確認する際は、次の点を押さえておくと実績の解釈がしやすくなります。
- 公表されている会員の年齢分布はどうか
- 男女比のバランスは取れているか
- 自分の年齢層・条件に近い層の成婚実績が示されているか
- 成婚率や平均成婚期間の数字が「どの年齢層を主に反映しているのか」
専任カウンセラーの有無やサポート体制
結婚相談所の成婚実績を左右する大きな要素のひとつが「専任カウンセラーの有無」と「サポート体制」です。
出会いの場を提供するだけでなく、活動の方向性や交際の進め方を一緒に考えてくれる存在があるかどうかで、成婚までのスピードや成功率は大きく変わります。
専任カウンセラーがいる場合の特徴
- 活動の一貫したサポート
- 入会から成婚退会まで、同じカウンセラーが継続して担当。
- 会員の性格や希望条件を把握しているため、マッチング精度が高まりやすい。
- 的確なフィードバック
- お見合いや交際での印象を客観的にアドバイス。
- 自分では気づきにくい改善点を指摘してくれる。
- 精神的な支え
- 婚活はうまくいかない時期があるが、カウンセラーの存在で挫折しにくい。
- 不安や疑問を気軽に相談できる環境が整う。
サポート体制が充実している相談所の特徴
- 定期面談や活動プランの見直しがある
→ 進捗状況を一緒に確認し、必要に応じて戦略を修正できる。 - お見合いの日程調整や交際サポート
→ スケジュール調整を代行してくれるため、スムーズに活動できる。 - 成婚に向けた具体的支援
→ プロポーズのタイミングや両親への挨拶の仕方など、結婚に直結するサポートを提供。
専任カウンセラーがいない場合の特徴
- データマッチング型に多い
- システムを利用して相手を探すスタイルが中心。
- 自由度は高いが、自己管理が苦手な人は活動が長期化しやすい。
- サポートは必要最低限
- トラブル対応やシステム利用の質問など、事務的な対応にとどまることが多い。
- 成婚率は会員の自主性に大きく依存する。
【実績比較の観点からのチェックポイント】
- カウンセラーは「専任制」か「担当が入れ替わる仕組み」か
- 定期面談の頻度はどれくらいか
- フィードバックや交際サポートがあるか
- プロポーズや成婚退会までの具体的な支援があるか

