結婚相談所は安心して婚活を進められる場ですが、利用者全員が満足しているわけではありません。
実際には「思っていたサービスと違う」「契約や交際でトラブルになった」などの事例も存在します。ここでは、よくあるトラブル事例を整理し、それぞれの対策を詳しく解説します。
■ トラブル事例1:料金トラブル
- 入会時に説明を十分に受けず、思った以上に費用がかかった。
- 追加オプションが多く、結局高額になった。
- 成婚料や中途解約料が想定より高かった。
対策:
- 契約前に「入会金・月会費・お見合い料・成婚料・オプション費用」の総額を確認する。
- 返金条件や中途解約の規定を必ず書面でチェック。
- 「クーリングオフ制度」が適用されるか確認。
■ トラブル事例2:カウンセラーとの相性・対応不満
- 担当者が強引で、希望を無視した提案をされる。
- 連絡が遅い、またはサポートがほとんどなかった。
- 自分の気持ちを理解してもらえずストレスに。
対策:
- 初回カウンセリングの段階で「話しやすさ」や「対応スタイル」を確認する。
- 違和感を感じたら早めに要望を伝える。
- 改善されない場合は「担当変更」を相談する。
■ トラブル事例3:希望条件に合う相手が少ない
- 会員数は多いと聞いていたのに、自分の条件に合う相手がほとんどいない。
- 地域や年齢層のバランスが合わず、出会いが実質的に限られていた。
対策:
- 説明会で「希望条件に当てはまる人が何人くらいいるか」を具体的に聞く。
- 相談所が所属する「連盟(IBJ、良縁ネットなど)」の会員数を確認する。
- 希望条件を見直し、譲れない点と妥協できる点を整理しておく。
■ トラブル事例4:交際中のトラブル
- 相手の態度や行動に違和感があり、相談所に報告しても対応が不十分。
- 複数交際や真剣交際のルールを相手が守らなかった。
対策:
- トラブル時は感情的にならず、事実を整理してカウンセラーに報告する。
- 相談所が加盟している連盟や協会に相談できる場合もある。
- 交際ルール(複数交際・真剣交際の基準)を事前に確認しておく。
■ トラブル事例5:契約や解約に関するトラブル
- 契約時に説明を受けていない費用を請求された。
- 解約を申し出たのにスムーズに進まなかった
対策:
- 契約書は必ず細部まで読み、口頭説明だけに頼らない。
- 特定商取引法に基づく「クーリングオフ制度」が使えるか確認する。
- 消費生活センターなど第三者機関に相談できることも知っておく。
目次
料金トラブル
結婚相談所に関するトラブルの中でも特に多いのが「料金」に関するものです。
料金体系は相談所によって大きく異なり、契約前に十分に確認しないと「想定外の出費」や「返金できない」などの不満につながります。ここでは、料金トラブルの具体例と防止策を詳しく解説します。
■ よくある料金トラブルの事例
- 説明不足による想定外の出費
- 入会金や月会費だけを聞いて契約したが、お見合い料や成婚料が別途かかった。
- 「安い」と思って契約したのに、追加費用が積み重なって結果的に高額に。
- 追加オプション費用の発生
- プロフィール写真撮影・服装アドバイス・イベント参加などで別料金が必要だった。
- パーティーやセミナーに頻繁に誘われ、想定以上の出費になった。
- 解約・返金トラブル
- 活動をやめたくても「中途解約料」が高額で戻ってこなかった。
- 成婚料が「婚約解消でも返金不可」とされてトラブルに発展。
- 成婚料の基準が不明確
- 「真剣交際に進んだだけで成婚扱い」とされ、成婚料を請求された。
- 成婚の定義が相談所ごとに異なるため、利用者が混乱。
【料金トラブルを防ぐための対策】
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料金体系の総額を確認する
- 入会金、月会費、お見合い料、成婚料、オプション費用をすべてリスト化。
- 「1年間活動した場合、総額いくらになるか」をシミュレーションする。
-
成婚料の定義を確認する
- 成婚の基準(婚約、真剣交際、同棲など)がどこにあるのかを事前に聞く。
- 曖昧な場合は契約前に文書で明確化してもらう。
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返金規定を必ずチェックする
- 中途解約時にいくら戻るのか、何を理由に返金されないのか。
- 「特定商取引法」に基づくクーリングオフが適用されるかを確認。
-
追加費用の有無を質問する
- 写真撮影・イベント・ファッションアドバイスなどが料金に含まれているか。
- 「最低限の活動に必要な費用はいくらか」を聞く。
- 「入会から成婚退会までにかかる総額を教えてください」
- 「成婚料の発生条件は何ですか?」
- 「中途解約した場合、返金はどのようになりますか?」
- 「写真撮影やイベント参加費など、必須の追加費用はありますか?」
カウンセラーとの相性・対応不満
結婚相談所で活動する上で、最も重要な存在の一つがカウンセラー(仲人・アドバイザー)です。
しかし、人と人との関係である以上「合わない」と感じることもあります。相性や対応に不満があると、婚活自体へのモチベーションが下がり、ストレスの原因になってしまうことも少なくありません。
ここでは、よくある不満事例と改善・対策方法を詳しく整理します。
■ よくある不満事例
- 希望を理解してもらえない
- 条件や価値観を伝えているのに、全く異なる相手ばかり紹介される。
- 「結婚に焦った方がいい」など、自分の気持ちを無視したアドバイスをされる。
- 強引・押し付けがましい対応
- お見合いのセッティングや交際を無理に進めようとする。
- 「この人が最後のチャンス」など、プレッシャーをかけられる。
- 連絡が遅い/サポート不足
- 相談しても返答が遅く、不安な時間が長引く。
- お見合いや交際の振り返りがなく、改善点が分からない。
- 信頼関係が築けない
- 話していて安心感がなく、気軽に相談できない。
- 自分の悩みを真剣に受け止めてもらえていないと感じる。
【トラブルを防ぐための対策】
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最初の面談で見極める
- 話しやすい雰囲気があるかどうかを観察する。
- 希望や性格を伝えたときの受け止め方に注目する。
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違和感があれば早めに要望を伝える
- 「もう少し具体的なアドバイスが欲しい」
- 「プレッシャーをかけられると不安になるので、励まし重視でお願いします」
- → 不満ではなく「要望」として伝えるのがポイント。
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相談スタイルを工夫する
- 相談内容を事前にメモにして整理。
- 抽象的な相談ではなく「具体的な状況+知りたいこと」を伝える。
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改善されなければ担当変更を検討する
- 相談所によっては担当変更が可能。
- 相性の合う担当者に変わることで、活動が一気にスムーズになることもある。
【相談時の伝え方のコツ】
- 感情的に「合わない」と言うのではなく、改善点を具体的に伝える。
- 「連絡が少なくて不安」よりも「週1回の進捗確認があると安心できる」と要望型で伝える。
- 「押し付けが強い」と言うのではなく、「私の意見をもう少し尊重していただけると助かります」と柔らかく表現する。
希望条件に合う相手が少ない
結婚相談所に入会したものの、「思っていたより紹介が少ない」「条件に合う人がほとんどいない」と感じる人は少なくありません。
会員数が多い相談所でも、必ずしも自分の希望条件に合う人がいるとは限らず、この点でミスマッチが生じると活動のモチベーションが下がってしまいます。ここでは、よくある原因と対策を整理します。
■ 希望条件に合う相手が少ない原因
- 条件設定が厳しすぎる
- 年齢・年収・学歴・地域などを細かく指定しすぎている。
- 「30代前半・年収600万円以上・都内在住」などの条件だと対象者は大幅に絞られてしまう。
- 地域性による偏り
- 地方の相談所では会員数が少なく、条件に合う人に出会いにくい。
- 連盟に加盟していない相談所は紹介できる範囲が狭い。
- 会員属性の特徴
- 相談所によって「30代中心」「40代以上が多い」など、会員層に偏りがある。
- 自分の希望と相談所の会員層が合っていない。
- 情報不足による誤解
- 入会前に「会員数が多い」と聞いても、実際に条件に合う人がどれくらいいるかまでは確認していなかった。
【対策方法】
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条件を優先順位で整理する
- 「絶対に譲れない条件」と「できれば希望する条件」を分ける。
- 例:
- 譲れない → 結婚観が合う・誠実である
- 希望 → 年収500万円以上・東京23区在住
- あれば嬉しい → 趣味が合う
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カウンセラーと条件をすり合わせる
- 条件を整理して「この条件を満たす人は何人くらいいるか?」と具体的に聞く。
- 現実的な数字を知ることで、条件を調整する判断材料になる。
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連盟加盟の有無を確認する
- IBJ、良縁ネット、JBAなど大きな連盟に加盟している相談所は紹介可能人数が多い。
- 複数の連盟に加盟している相談所なら出会いの幅が広がる。
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オンライン対応を利用する
- 地域の枠を広げてオンラインでのお見合いも検討する。
- 地方在住者でも首都圏や他エリアの人と出会いやすくなる。
- 「私の条件で紹介可能な会員は、何人くらい在籍していますか?」
- 「会員の年齢層や男女比はどうなっていますか?」
- 「地方からでもオンラインで出会える仕組みはありますか?」
交際中のトラブル
結婚相談所の活動では、お見合い後に交際へと進む流れが一般的です。
しかし、この「交際期間」に発生するトラブルは意外に多く、うまく対応できないと婚活そのものに悪影響を及ぼすことがあります。ここでは、典型的なトラブル事例とその対策を詳しく整理します。
■ よくある交際中のトラブル事例
- 複数交際・真剣交際に関するルール違反
- 相談所のルールでは「仮交際は複数OK」「真剣交際は一人に絞る」と定められていることが多い。
- 相手がルールを守らず、真剣交際中に他の人と会っていた。
- 複数交際を隠していたことでトラブルに発展。
- 温度感の違い
- 自分は真剣に考えているのに、相手が軽い気持ちで交際を続けている。
- 結婚観や将来像の話を避けられて進展がない。
- 連絡トラブル
- 連絡が遅い、返事がそっけないなどで不安が募る。
- 一方は毎日やり取りを望み、もう一方は週数回で十分と考えてすれ違いに。
- マナーや誠意の欠如
- デートのドタキャンや遅刻が繰り返される。
- 相手が婚活の真剣さを感じさせない態度をとる。
- 相談所の対応不足
- トラブルを相談しても、十分に対応してもらえなかった。
- 「自分たちで解決してください」と丸投げされる。
【交際中のトラブルを防ぐための対策】
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ルールを事前に確認する
- 仮交際と真剣交際の違い、複数交際が可能な期間をしっかり理解しておく。
- 相手がルールを守っていないと感じたら、早めにカウンセラーに相談。
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コミュニケーションの期待値をすり合わせる
- 「連絡はどのくらいの頻度がいいですか?」と早めに確認。
- 結婚観や将来像の話も初期の段階で少しずつ共有しておく。
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違和感を放置しない
- デートでの態度や考え方に不安があれば、その場で無理せず伝える。
- 自分一人で抱え込まず、カウンセラーに事実ベースで報告する。
- カウンセラーを積極的に活用する
- 交際中の悩みや不安は相談所に仲介してもらうことで解決しやすい。
- 第三者の立場から助言を受けることで、感情的にならずに整理できる。
- 複数交際ルール違反が疑われる場合
→ 「相手が他の方と会っているようで不安です」とカウンセラーに率直に伝える。 - 温度差を感じる場合
→ 「私は将来のことを前向きに考えているのですが、○○さんはどのように考えていますか?」と直接確認する。 - 連絡頻度のすれ違い
→ 「私は毎日やり取りがあると安心するのですが、○○さんはどのくらいが心地よいですか?」と提案型で聞く。
契約や解約に関するトラブル
結婚相談所でのトラブルの中でも、契約や解約に関するものは特に注意が必要です。
契約内容を十分に理解しないまま入会すると、「思っていたサービスが受けられない」「やめたいのに費用が返ってこない」といった不満につながりやすくなります。
ここでは、よくあるトラブル事例と防止策を整理します。
■ よくある契約・解約トラブル事例
- 契約内容の不一致・説明不足
- 入会時に十分な説明がなく、料金体系やサービス内容が分かりにくいまま契約。
- 契約書と口頭説明が異なっていた。
- 「成婚の定義」が曖昧で、退会時に余計な費用を請求された。
- 中途解約に伴う高額な違約金
- 活動を途中でやめたいのに、中途解約料が高すぎてやめられない。
- 契約後すぐに解約したが、返金がほとんどなかった。
- クーリングオフ制度が正しく案内されない
- 契約から8日以内なら無条件で解約できるにもかかわらず、相談所が対応してくれなかった。
- 利用者が制度を知らず、解約を諦めてしまった。
- 成婚料をめぐるトラブル
- 真剣交際に進んだだけで「成婚扱い」とされ、成婚料を請求された。
- 婚約解消になっても返金されず、不満につながった。
【トラブルを防ぐための対策】
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契約書の内容を細部まで確認する
- 料金体系(入会金・月会費・お見合い料・成婚料・解約料)をすべて書面で確認。
- 口頭での説明だけを信じず、必ず契約書の記載と照らし合わせる。
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解約・返金規定を確認する
- 「活動開始前に解約した場合の返金額」
- 「中途解約した場合の清算ルール」
- 「成婚料の発生条件」
これらを契約前に必ずチェックする。
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クーリングオフの活用を知っておく
- 契約日から8日以内であれば無条件で解約可能(特定商取引法)。
- 書面または内容証明郵便で手続きを行えば確実。
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曖昧な点は必ず質問する
- 「成婚の定義はどの段階ですか?」
- 「途中退会の場合、いくら返金されますか?」
- 「追加費用が発生するケースはありますか?」
- 「解約した場合の返金規定を具体的に教えてください」
- 「成婚料はどの段階で発生しますか?」
- 「クーリングオフ制度は利用できますか?」
- 「中途解約にかかる費用はいくらですか?」