結婚相談所におけるお見合いは、恋愛の出会いと違い「結婚を前提とした真剣な出会い」です。
そのため、第一印象や振る舞いが今後の交際可否に大きく影響します。ここでは、お見合いの流れから注意すべきマナー、成功につなげるためのコツまでを体系的にまとめました。
お見合いの基本的な流れ
- 事前準備
- プロフィールを再確認して、相手の趣味や仕事を把握しておく
- 適切な服装・身だしなみを整える(男性はスーツやジャケット、女性は清潔感あるワンピースやセットアップ)
- 到着は10〜15分前を目安に
- 待ち合わせ・挨拶
- 基本はホテルラウンジや相談所指定の場所
- 先に到着して待つのが好印象
- 名前を名乗り、笑顔で軽くお辞儀する
- 会話の進め方
- 最初は天気や出身地など無難な話題から
- 趣味・休日の過ごし方・仕事観・結婚観などを自然に広げる
- 相手の話を遮らず、共感や質問で会話をつなぐ
- 終了のタイミング
- 所要時間は1時間程度が目安
- 長く居すぎると疲れやすいため、余韻を残して終了する
- 別れ際の挨拶
- 「今日はありがとうございました」「またお話できれば嬉しいです」と丁寧に伝える
- その後の交際希望は相談所経由で回答
お見合いマナーのポイント
- 服装・身だしなみ
- 男性:清潔感あるスーツやジャケット、靴は磨いておく
- 女性:過度な露出やカジュアルすぎる服は避け、上品で柔らかな印象を意識
- 髪・爪・香水の強さなど細部まで気を配る
- 会話態度
- 自分の話ばかりせず、相手に質問を投げかける
- ネガティブな話題(過去の恋愛、愚痴、収入比較など)は避ける
- 携帯をテーブルに出さない、通知を切る
- 費用の扱い
- 多くは男性が支払うことがマナーとされる
- 女性は「ごちそうさまでした」「次は私が」と感謝を忘れない
- 礼儀と姿勢
- 姿勢を正し、目を見て話す
- 笑顔を意識し、緊張しても柔らかい表情を心がける
よくある失敗例
- プロフィールを見返さず「どんな仕事でしたっけ?」と確認してしまう
- 相手に質問せず、自分の話ばかりしてしまう
- 「結婚後は専業主婦になってもらいたい」など重すぎる発言を初回でしてしまう
- 待ち合わせに遅刻、身だしなみの手抜き
- 会話が弾んで2時間以上話し込み、かえって疲れさせる
【成功につなげるコツ】
- 第一印象を徹底する
服装・姿勢・挨拶の3点は特に重要。最初の数分で印象が固まりやすい。 - 共感のリアクションを大切にする
「そうなんですね」「私も似たような経験があります」など共感を示すことで安心感を与える。 - 相手を立てる意識
相手の良い部分を自然に褒めると、好感度が上がる。 - 無理に盛り上げなくても良い
適度な間や落ち着いた会話でも、誠実さが伝われば十分。 - 終了後は感謝のメッセージを必ず相談所経由で伝える
その誠意が、交際希望に直結しやすい。
目次
服装・身だしなみ
お見合いでは「第一印象」がその後の交際可否を大きく左右します。人は数秒で相手の印象を決めると言われており、その要素の多くが「服装」と「身だしなみ」によって形成されます。.
ここでは、男女別の具体的な服装マナーと、注意すべき細部のポイントを詳しく解説します。
男性の服装・身だしなみ
- 基本はスーツまたはジャケットスタイル
- ネクタイありのスーツが最も無難で好印象。
- カジュアルすぎる服装(Tシャツ、ジーンズ、スニーカーなど)は避ける。
- シャツと小物
- 白や淡いブルーなど清潔感のあるシャツを選ぶ。
- ネクタイはシンプルで落ち着いた色柄を選ぶ。
- 靴は革靴を磨き、靴下は無地の暗色を選ぶ。
- 髪型・身だしなみ
- 髪は寝ぐせのない清潔感あるスタイルに。
- ヒゲは剃るか、整えて清潔感を重視。
- 爪を切り揃え、指先も整える。
- 香水は控えめに。
女性の服装・身だしなみ
- 基本は清楚で上品な服装
- ワンピース、スカート+ブラウス、セットアップなどが好印象。
- 過度な露出(肩出し、ミニ丈、深いスリットなど)は避ける。
- パンツスタイルもOKだが、フォーマル感のあるものを選ぶ。
- 色・柄の選び方
- パステルカラーやベージュ系など、柔らかく落ち着いた色が好印象。
- 原色や派手な柄は避ける。
- 小物・アクセサリー
- 小ぶりで上品なアクセサリーを選ぶ。
- 大きすぎるピアスや過度な装飾は控える。
- バッグは小さめのハンドバッグやクラッチが望ましい。
- 髪型・メイク
- 髪は整え、明るすぎない自然な色味で。
- メイクはナチュラルを意識し、派手なアイメイクや濃い口紅は避ける。
- 爪は短めで、シンプルなネイルカラーが望ましい。
【男女共通のチェックポイント】
- 清潔感が最優先
- シワのない服、磨かれた靴、整った髪。
- 香りのマナー
- 香水は控えめに。柔軟剤や整髪料の香りも強すぎないよう注意。
- 持ち物の整理
- バッグや財布、小物がボロボロだと印象ダウン。
- 季節感を意識
- 夏は爽やかさ、冬は防寒しつつ上品さを崩さない。
会話態度
お見合いにおいて服装や第一印象と同じくらい重要なのが「会話態度」です。どんなに外見を整えても、会話がぎこちない、相手への配慮が足りないといった点があると、交際へとつながりにくくなります。
ここでは、お見合いの会話をスムーズに進めるための基本的な姿勢と、避けるべきポイントを整理します。
会話の基本姿勢
- 相手に関心を持つ態度
- 相手のプロフィールを事前に確認し、趣味や仕事について質問を用意しておく。
- 「知りたい」「理解したい」という姿勢が伝わると好印象。
- 聞き役と話し役のバランス
- 自分ばかり話さず、相手の話に耳を傾ける。
- 話のキャッチボールを意識し、会話の流れを共有する。
- リアクションを大切にする
- 相づちや笑顔で「話を聞いている」という安心感を与える。
- 「そうなんですね」「素敵ですね」と短く肯定的な反応を入れると自然。
話題選びのポイント
- 好印象な話題
- 休日の過ごし方
- 趣味・好きな食べ物
- 出身地や地元の話
- 将来の家庭像に関する軽いイメージ
- 避けるべき話題
- 過去の恋愛経験
- 収入やお金の話
- 政治・宗教など価値観がぶつかりやすいテーマ
- ネガティブな愚痴(仕事の不満、人間関係の悩みなど)
会話中のマナー
- 相手の話を遮らない
- 最後まで話を聞くことで「大切にされている」と感じてもらえる。
- 適度なアイコンタクト
- 見つめすぎは圧迫感になるので、会話の合間に自然に視線を合わせる。
- 姿勢と態度
- 背筋を伸ばし、腕組みや足を組むなど閉じた姿勢は避ける。
- 丁寧な言葉遣い
- 初対面では敬語が基本。慣れすぎた口調は軽い印象を与えてしまう。
よくある失敗例
- プロフィールに書いてある内容を繰り返し聞いてしまう。
- 相手の話に共感せず「それは違うと思います」と否定的に返してしまう。
- 沈黙が怖くて自分のことばかり話してしまう。
- 緊張から笑顔がなく、硬い表情で会話をしてしまう。
【成功につながる会話のコツ】
- 事前に3つ程度の質問を用意
- 「休日はどんな過ごし方をされていますか?」
- 「お仕事のやりがいはどんなところですか?」
- 「おすすめの趣味やスポットはありますか?」
- 共感+エピソードで広げる
- 相手の話に「実は私も…」と軽く自分の体験を絡めると自然に会話が広がる。
- 笑顔で締める
- 「今日はとても楽しかったです」「もっとお話したいです」とポジティブに終える。
費用の扱い
お見合いの場では「誰が費用を負担するのか」という点も、相手に与える印象を大きく左右します。
結婚相談所を通じたお見合いは「真剣な結婚を前提とした出会い」であるため、一般的なデート以上に礼儀や配慮が求められます。ここでは、費用の支払いに関する基本マナーと注意点を整理します。
基本的な考え方
- 多くの場合は男性が支払うのが慣習
- 相談所のお見合いは、ホテルラウンジやカフェで行われることが多く、飲み物代(2人分で2,000〜3,000円程度)が発生する。
- 一般的には「男性が支払う」のが暗黙のマナーとされている。
- 女性は感謝の言葉を忘れないことが大切
- 「ごちそうさまでした」「お気遣いいただきありがとうございます」と必ず伝える。
- その一言があるかどうかで、印象が大きく変わる。
男性側のマナー
- スマートに支払う
- 席を立つタイミングで「ここは私が」と自然に伝える。
- 支払いに時間をかけず、スムーズに行うことが大切。
- 相手に負担をかけない
- 「割り勘にしましょう」と相手に財布を出させるのは避けた方が無難。
- 金額を口にしない
- 「高いですね」「思ったより安かった」など金額に触れるのは失礼。
女性側のマナー
- 感謝をきちんと伝える
- 「今日はごちそうになってしまって、ありがとうございます」と笑顔で伝える。
- 次につなげる一言を添える
- 「次は私にごちそうさせてください」や「次はおすすめのお店をご紹介しますね」など、前向きな言葉が好印象。
- 財布は一応持っておく
- 取り出す素振りを見せるのも礼儀。完全に払う気がない態度は避ける。
割り勘や例外のケース
- 女性が強く希望する場合
- 「初回なので割り勘でお願いします」と女性から提案することもある。
- この場合も、男性は「ありがとうございます」と感謝を伝える姿勢が大切。
- 相談所のルールによる場合
- 一部の相談所では「お見合い費用は男性負担」と規定されている。事前に確認しておくとトラブルを防げる。
- 特別な状況
- 女性が遠方から来て交通費を負担している場合などは、男性側が全額支払うのが望ましい。
よくある失敗例
- 「高いから次は割り勘にしましょう」と冗談めかして言ってしまう。
- 支払い時に財布を出さずに座ったままでいる(女性)。
- 支払いをめぐってやり取りが長引き、気まずい空気になる。
- お金を出す際に「今日は特別に僕が」と恩着せがましい言い方をする。
礼儀と姿勢
お見合いでは会話や服装と同じくらい、「礼儀」と「姿勢」が相手の印象を左右します。どんなに会話が弾んでも、礼儀を欠いた態度や崩れた姿勢が目立つと「誠実さに欠ける」と判断されてしまいます。
ここでは、初対面で好感を持たれるための基本的な礼儀と、姿勢・所作のポイントを整理します。
礼儀の基本
- 挨拶は笑顔と一緒に
- 待ち合わせ時は立ち上がり、軽く会釈しながら「はじめまして、今日はよろしくお願いいたします」と伝える。
- 別れ際も「今日は貴重なお時間をいただきありがとうございました」と丁寧に伝える。
- 敬語を基本にする
- 初対面では敬語を使い、失礼にならないよう配慮する。
- 打ち解けても、いきなりタメ口に切り替えるのは避ける。
- 感謝をその都度伝える
- 飲み物を注文してもらった時や会話の中で褒められた時など、小さな場面でも「ありがとうございます」を忘れない。
姿勢と所作のポイント
- 座り方
- 背筋をまっすぐに伸ばし、浅めに腰かける。
- 男性は両膝を揃えるか軽く開く程度に。女性は膝を揃え、手は膝の上に置くと上品に見える。
- 歩き方
- 待ち合わせ場所や会場までの移動中も、堂々と落ち着いた歩き方を意識する。
- 猫背やだらしない歩き方は「自信がない」「頼りない」と見られやすい。
- 表情
- 笑顔を基本とし、緊張していても硬い表情にならないよう意識する。
- 無表情や視線をそらし続ける態度は避ける。
- 仕草のマナー
- 腕組み、貧乏ゆすり、テーブルに肘をつくなどはNG。
- 飲み物を飲む際も、カップやグラスを静かに扱うと上品な印象になる。
よくある失敗例
- 挨拶を曖昧にして、笑顔もなく始まってしまう。
- 緊張から背中が丸まり、終始うつむき気味。
- 会話が盛り上がった時に大きな声や大げさな動作をしてしまう。
- 相手が話している途中でスマホを触ったり、視線を逸らす。
【成功につながるコツ】
- 「相手を尊重する姿勢」を体で表す
- 姿勢を正して聞く態度は、それだけで誠実さが伝わる。
- 「ありがとう」と「お願いします」を自然に織り込む
- 言葉の端々に礼儀をにじませると、丁寧な印象が残る。
- 余裕のある動作を心がける
- 慌てず、ゆっくりとした所作は落ち着きと信頼感を与える。