「結婚相談所に入ればすぐに出会いがある」と思いがちですが、実は入会前の準備がその後の婚活の成否を大きく左右します。
プロフィールの完成度、目標の明確さ、心の準備。これらが整っていないと、せっかくの出会いのチャンスも逃してしまうかもしれません。
ここでは、結婚相談所に入る前にやっておくべき準備リストを、わかりやすく段階別にご紹介します。
目次
自分の希望条件を整理する
結婚相談所に入会すると、最初に「理想の相手像」をカウンセラーと一緒に設定します。
このとき、自分の希望条件が整理されていないと、紹介がズレたり、ミスマッチな出会いが続いたりする原因になってしまいます。
婚活をスムーズに進めるためには、「どんな人と結婚したいのか」「どこまでなら譲れるのか」という条件を自分の中で明確にしておくことが非常に重要です。
希望条件の整理のステップ
■ ステップ1:絶対に譲れない“結婚の軸”を決める
これはあなたの人生観・結婚観に直結する最重要項目です。以下のような内容が含まれます。
- 子どもを希望する or しない
- 同居希望 or 別居・地元から離れたくない
- 収入の安定性(最低年収など)
- 宗教や価値観が近いこと
※「この条件を満たしていないと結婚は難しい」というポイントを明文化しましょう。
■ ステップ2:できれば希望したい“理想条件”を洗い出す
ここは「理想的だけど、妥協できる範囲」を整理する段階です。
- 年齢差(例:±5歳以内が理想)
- 学歴(例:大卒以上が希望)
- 外見や身長(例:170cm以上など)
- 趣味や休日の過ごし方
- 職業(安定した勤務先、公務員など)
※ここでは“優先順位”をつけるのがポイント。「優先度A・B・C」などとランク分けすると整理しやすくなります。
■ ステップ3:自分の価値観やライフスタイルも整理
結婚は「生活の共有」です。以下のような価値観の擦り合わせも事前にしておくと、交際後のミスマッチを減らせます。
- 生活リズム(朝型・夜型)
- 金銭感覚(貯金重視か、自由に使いたいか)
- 家事分担への考え方
- 仕事と家庭のバランス
書き出してみよう:条件整理シート例
カテゴリ | 絶対条件(Must) | 理想条件(Want) |
---|---|---|
年齢 | 35歳以下 | ±3歳まで |
学歴 | 不問 | 大卒以上 |
年収 | 400万円以上 | 500万円以上 |
子ども | 欲しい | 2人以上なら理想 |
居住地 | 関東圏 | 東京・埼玉 |
性格・価値観 | 優しく穏やか | 読書や映画好き |
【注意点:条件は「固定」ではなく「更新」するもの】
- 活動を通して、「本当に必要だった条件」が見えてくることもあります
- 最初に決めた条件にとらわれすぎない柔軟さも大切です
- カウンセラーと定期的に見直す姿勢を持ちましょう
過去の恋愛・婚活を振り返る
婚活を始めるにあたって、「過去の恋愛や婚活の経験を振り返ること」はとても大切です。なぜなら、過去の経験には、次に活かせる“ヒント”や“学び”がたくさん詰まっているからです。
結婚相談所では、カウンセラーとの面談の中で、恋愛傾向や婚活歴を聞かれることもあります。
そのときにきちんと自分の過去を振り返っておくと、より的確なアドバイスをもらうことができ、成婚への近道になります。
振り返りの目的は「自分を知ること」
- 自分はどんな相手に惹かれやすいのか?
- 何がうまくいかなかった原因だったのか?
- どういう関係性だと居心地が良かったのか?
- 恋愛や交際で自分が重視することは何か?
このような気づきは、婚活における相性や判断材料として非常に役立ちます。
過去を振り返るポイント別チェックリスト
■ 1. 恋愛・交際相手の傾向
- 年齢、職業、性格、価値観などに共通点はあったか?
- どんな人と長く続いたか、逆に短期間で終わったのはどんな相手か?
■ 2. うまくいかなかった理由
- 自分の言動で後悔していることはあるか?
- 相手とのすれ違いや不満の原因は何だったか?
■ 3. 相手に求めすぎていなかったか?
- 理想が高すぎた、もしくは曖昧だった
- 相手に任せきりで自分は努力していなかった
■ 4. 自分の恋愛スタイル
- 積極的か受け身か?
- 恋愛にのめり込みやすいタイプか、冷静に距離を取るタイプか?
■ 5. 婚活の取り組み方
- アプリ、イベント、相談所など過去に利用したサービスとその感想
- 続けられたか? どこで疲れたか?
振り返りの書き出し例(シンプルな形式)
項目 | 内容の記録例 |
---|---|
交際期間の傾向 | 3ヶ月以内で終わることが多かった |
好きになった人の共通点 | 穏やかで聞き上手 |
ダメになった原因 | 相手と将来像が一致していなかった |
自分の改善点 | 相手任せにしがち、自分の意見を言わなかった |
次に活かしたい点 | 価値観の共有を重視して選びたい |
【振り返りのメリット】
- 婚活での“つまずきポイント”を事前に予測できる
- カウンセラーに自分の特徴を正確に伝えられる
- 自分に合う相手像がより明確になる
【注意点:振り返りは「自分を責める時間」ではない】
- 失敗や過去の経験は誰にでもあることです
- 過去の自分にダメ出しをするより、「次にどう活かすか」を重視しましょう
必要書類を事前に準備する
結婚相談所では、信頼性のある出会いを提供するため、入会時にいくつかの証明書類の提出が義務付けられています。
これは、真剣な出会いを求める人だけが在籍できるようにするための大切なステップです。
入会をスムーズに進めるためにも、必要書類は事前に用意しておくのが理想的です。ここでは、一般的な結婚相談所で求められる書類と、その取得方法をご紹介します。
主な必要書類一覧と準備方法
■ 1. 本人確認書類(必須)
- 内容例:
- 運転免許証、パスポート、健康保険証、マイナンバーカードなど
- 目的:
- 名前・生年月日・現住所の確認
- 準備方法:
- 有効期限内のものをコピーまたは写真で提出(相談所によって異なる)
■ 2. 独身証明書(必須)
- 内容:
- 本籍地の市区町村が発行する「結婚していないことを証明する書類」
- 目的:
- 偽装・既婚者の入会防止
- 取得方法:
- 本籍地の役所で申請(郵送でも可能)
- 手数料:300円前後/発行まで約3〜7日
■ 3. 収入証明書(主に男性必須、女性は任意)
- 内容例:
- 源泉徴収票、確定申告書、所得証明書、課税証明書など
- 目的:
- 年収の裏付けとして
- 準備方法:
- 勤務先や税務署、役所から入手
■ 4. 学歴証明書(大卒以上を証明する場合)
- 内容:
- 卒業証書のコピー、または卒業証明書
- 目的:
- 最終学歴の確認
- 取得方法:
- 出身大学に申請(郵送・オンライン可能な学校も)
■ 5. 資格証明書(必要な人のみ)
- 内容例:
- 医師、弁護士、看護師、教員免許などの国家資格・専門資格証明書
- 目的:
- 職業や専門分野の信頼性確認
- 準備方法:
- 資格発行団体や勤務先からの証明
【書類提出の形式】
- 書類はコピー、PDF化、または写真提出が一般的
- オンライン提出可の相談所も増えていますが、原本確認が必要な場合もあるので注意
【準備のタイミングと注意点】
- 書類取得には数日〜1週間かかる場合もあるため、入会検討と同時に準備を始めるのがベスト
- 本籍地が遠方の場合、郵送での独身証明書取得が便利です
- 提出前には、有効期限が切れていないか確認
プロフィール写真を用意する準備
結婚相談所での婚活において、プロフィール写真は「最初の勝負どころ」です。なぜなら、ほとんどの人がプロフィールを見たとき、最初に目がいくのは「写真」だからです。
プロフィール写真の印象が良ければ、「会ってみたい」と思ってもらえる確率がぐっと高まります。
逆に、写真が適当だと、どれだけ素晴らしい内容の自己PRがあっても、スルーされてしまうこともあります。
プロフィール写真を準備する際のポイント
■ 1. プロに撮影してもらうのが基本
- スマホやスナップ写真では印象が弱くなりがち
- 結婚相談所ではスタジオ写真が標準です
- 提携スタジオを紹介してくれる相談所も多い
【メリット】
- ライティング・ポージング・表情指導が受けられる
- 肌のトーンや姿勢が整って見え、清潔感アップ
- 安心感・信頼感が伝わる
■ 2. 服装の選び方
- 男性:
- スーツ(ネイビー・グレー・黒など)
- 清潔感あるシャツ(襟付き・しわなし)
- 女性:
- ワンピースやブラウス+スカートなど上品な服装
- 明るめの色(白・ベージュ・ピンク系)が好印象
※男女とも「清潔感」「誠実さ」「親しみやすさ」を意識したスタイルがおすすめ。
■ 3. 髪型・メイクのポイント
- 男性:
- 髪はきちんと整える(美容室で整えてから撮影も◎)
- ヒゲは剃る、眉毛も整えると好印象
- 女性:
- ナチュラルで明るい印象のメイク
- スタジオに「婚活用メイク付きプラン」があると安心
■ 4. 表情とポーズの練習
- 表情は「やや笑顔」が最も印象が良い
- 不自然な作り笑いにならないように、鏡で練習
- 手は体の横に置くか、前で軽く組む程度で自然体に
■ 5. 背景と構図にも気を配る
- 背景は無地や明るい室内が基本
- 顔と上半身がはっきり映る構図(バストアップ)を選ぶ
- 写真は「メイン+サブ」の2〜3枚が理想(全身カットや趣味の写真など)
【撮影前に準備しておくこと】
- 撮影予定日を早めに決め、予約を入れておく(人気スタジオは予約が埋まりがち)
- 撮影用の服・靴・小物を事前に整えておく
- 寝不足・飲酒を避け、肌と目元のコンディションを整える
生活の整理・時間の確保
結婚相談所での活動は、週1回のお見合いやメッセージのやり取り、カウンセラーとの面談など、「意外と時間とエネルギーを要する」ものです。
入会してから「思ったより婚活に時間が取れない」と気づいて、うまく進まなくなる人も少なくありません。
だからこそ、入会前に自分の生活を見直し、「婚活にどれだけ時間を割けるか」を把握しておくことが重要です。
生活を整理する具体的なチェックポイント
■ 1. 現在の1週間のスケジュールを洗い出す
- 平日と週末の予定を書き出し、「空き時間」がどこにあるかを確認
- 残業の頻度、休日の過ごし方、趣味や友人との予定なども含める
■ 2. 婚活に必要な“最低限の時間”をイメージする
- お見合い(1〜2時間)×週1〜2回
- メッセージやLINEでのやり取り(1日15〜30分程度)
- カウンセラーとの面談(月1回程度)
- プロフィール作成や振り返りの時間も必要
時間が足りない人が見直すべきポイント
■ 仕事の合間や隙間時間の活用
- 通勤時間をプロフィール閲覧やお見合い日程調整に活用
- 昼休憩や夜の30分を“婚活タイム”として確保
■ 不要な予定の見直し
- 週末のルーティンや趣味の頻度を一時的に調整
- スマホやテレビの時間を少し削るだけでも効果あり
■ スケジュールを“ブロック”して婚活専用時間に
- カレンダーに「お見合い候補時間」「婚活準備」などを具体的に記載して意識付け
【環境を整える工夫】
- 落ち着いて婚活に集中できる自宅環境を整える(明るい部屋・整理されたデスクなど)
- 家族や同居人がいる場合、活動内容はどこまで共有するかを決めておく
- 忙しい時期は「休会制度」がある相談所を選ぶのもひとつの方法
【注意点:スケジュールに余裕を持つ】
- お見合いや交際は、気を使う場面が多く、想像以上に“心の余裕”が求められます
- 忙しすぎる状態では相手に失礼になることもあるため、「余裕をもった活動」が成婚への近道
婚活への心構えを確認する
結婚相談所での婚活は、「結婚したい」と本気で思う人が集まる場です。しかし、それでもすぐに理想の相手に出会えるとは限りません。だからこそ、婚活を始める前に心構えを整えておくことが非常に大切です。
「焦らず」「前向きに」「柔軟に」。この3つの心構えを持つことで、婚活中の不安や落ち込みも乗り越えやすくなります。
婚活に必要な心構え5つのポイント
■ 1. すぐに結果を求めすぎない
- 出会ってすぐに「この人だ!」と思える相手に出会えるケースは稀
- 最初の数ヶ月は「経験を積む期間」と捉えるのが◎
- 成婚まで平均6ヶ月〜1年かかる人が多いという事実も知っておく
■ 2. “選ぶ”だけでなく、“選ばれる”意識を持つ
- 自分の理想を追い求めるだけでなく、「相手にどう見られているか」も意識
- 清潔感や礼儀、連絡のマメさ、誠実な姿勢が選ばれる鍵
- 謙虚さと自己改善の姿勢が信頼を生む
■ 3. 柔軟性を持って向き合う
- 理想条件にこだわりすぎると、出会いの幅が狭まる
- 「話してみたら印象が変わった」こともよくある
- 条件に合わない相手でも、価値観や人柄の相性が良ければ前向きに考える柔軟さが大切
■ 4. カウンセラーとの連携を前向きに取る
- 婚活中の不安や悩みは、プロに相談するのが一番の近道
- アドバイスに耳を傾け、時には自分の考えを見直す柔軟さを持つ
- 一緒に「二人三脚」で進めていく意識を忘れずに
■ 5. 婚活は“自己肯定感”が試される活動である
- 断られたり、思うように進まないこともある
- それでも「自分を否定された」と思わず、「ご縁がなかっただけ」と切り替える
- 自分を大切にしながら、前を向いて歩み続けることが大事
【モチベーション維持の工夫】
- 婚活日記をつける(気づき・振り返りのツールに)
- 成婚者の体験談を読む(前向きな刺激になる)
- 活動の目標や期限を設定(半年以内に交際スタートなど)