契約前にチェックすべき5つのポイント【トラブル防止にも】

結婚相談所を選ぶ際、「大手だから安心」「紹介が多そうだから良さそう」といったイメージだけで入会を決めてしまうと、思わぬトラブルやミスマッチに直面することがあります。

後悔しないためには、「どんなサービスか」「自分に合っているか」を契約前にしっかり確認することが重要です。

ここでは、結婚相談所の契約前にチェックすべき5つのポイントを詳しくご紹介します。

成婚の定義と成婚退会の条件

「成婚=結婚が決まった」と思いがちですが、結婚相談所における“成婚”の定義は、相談所によって異なります
この定義の違いは、成婚料の発生タイミング退会後のトラブル防止に直結するため、契約前に必ず確認しておくべきです。

■ 成婚の代表的な3つの定義

結婚相談所では、主に次の3つのいずれかのタイミングを「成婚」と定義しています。

1. プロポーズの受諾=成婚

  • 最も一般的な定義。交際を経て、男性からのプロポーズに女性が「はい」と答えた段階で成婚と見なされます。
  • 成婚料はこの時点で発生し、多くの相談所がこの形を採用。

※ただし、プロポーズが形式的・曖昧な場合もあるため、「成婚扱いになるのかどうか」をしっかり確認しておく必要があります。

2. 真剣交際成立=成婚

  • 一部の“成果報酬型”では、仮交際から真剣交際に移行した時点で「成婚」として成婚料が発生する場合があります。
  • 実質的にはまだ結婚の意思確認が済んでいない段階なので、注意が必要な定義です。

3. 結婚が確定・入籍直前=成婚

  • ごく一部の結婚相談所では、両家の顔合わせや婚約が成立し、入籍の目処が立ってから成婚と認める場合があります。
  • 入籍間近まで相談所が伴走するケースに多く、成婚料は退会時に発生します。

■ 成婚退会とは?その条件を整理

成婚退会とは、「相談所のサポートを卒業し、結婚に向けて自分たちで進んでいく」ための退会を指します。

【成婚退会の条件に含まれる主な要素】

  • お互いが「結婚を前提とした交際の継続」に合意している
  • 相談所が成婚として認定できる段階にある(プロポーズ完了、両家挨拶の予定がある など)
  • 双方が今後の活動を相談所を介さずに行うことを希望している

【成婚退会時に発生すること】

  • 成婚料の支払い(契約内容により数万~数十万円)
  • 会員ステータスの削除(再入会には初期費用が再度かかる場合も)
  • 相談所によっては、アフターフォロー(婚約後サポート)を受けられる場合あり

■ なぜ成婚の定義を確認すべきなのか?

1. 成婚料の発生タイミングが違う

  • 「もう少し様子を見たい」と思っている段階でも、相談所の定義上は成婚扱いとなり、成婚料が発生してしまうケースがあります。

2. 意図しない退会扱いになることがある

  • 成婚=退会とされている相談所では、相談所外で交際を続けた場合や、相談所を通さずに会ったことが“成婚扱い”となることも。
  • こうした扱いを知らずにルールを破ると、強制退会やペナルティが発生することもあります。

3. トラブル防止につながる

  • 成婚料をめぐる誤解(「まだ結婚決まってないのに払うの?」)や、退会後の責任範囲を明確にするためにも、定義と条件の理解は不可欠です。

■ チェックすべき契約前の確認事項リスト

項目 確認すべき内容
成婚の定義 成婚のタイミングはいつか?プロポーズか?交際成立時点か?
成婚料の額 金額はいくらか?支払いタイミングはいつか?
成婚退会の条件 成婚退会が成立する条件や基準は明記されているか?
成婚の確認手順 双方の意思確認はどのように行われるか?カウンセラーは関与するか?
成婚後サポート 退会後のサポートがあるか(指輪選び・式場紹介など)

料金体系と追加費用の有無

結婚相談所の料金は、ホームページや資料に「初期費用〇円」「月会費〇円」と記載されていても、それだけでは全体像を把握するのは困難です。

実際には、お見合い料・成婚料・オプションサービスなどが加算され、思っていたよりも費用が膨らむケースが少なくありません。

契約前に、料金体系の全体像と、必要に応じて発生する追加費用の有無を明確に確認することが、トラブルを防ぐカギとなります。

■ 結婚相談所の主な料金項目とその目的

以下は、多くの結婚相談所で共通して設定されている基本的な料金項目です。

項目 説明
入会金・登録料 登録手続き・プロフィール作成などの初期費用。相場:1万~3万円程度
活動初期費用(初期サポート費・情報提供料) カウンセリングや写真撮影などの準備サポート費用。相場:5万~15万円程度
月会費 会員としての活動維持費・マッチングシステム利用料など。相場:1万~2万円程度
お見合い料 1回のお見合いにつき発生する費用。無料の相談所もあるが、有料の場合は1回3,000円~1万円程度が目安
成婚料 成婚退会時に支払う成功報酬。相場:5万円〜20万円程度(相談所によって差が大きい)

■ チェックすべき追加費用の例

1. お見合い料

  • 「月〇件まで無料/超過分は有料」など、制限付きの相談所もある
  • 回数を重ねるごとに追加費用がかかる場合、予算に影響

2. プロフィール写真撮影料

  • 提携スタジオでの撮影費用が別途請求されるケースあり
  • 撮影費・ヘアメイク込みで1〜3万円が相場

3. 各種オプション(セミナー・パーティー)

  • 婚活セミナー、マナー講座、会員限定イベントなどが別料金で開催されることがある
  • 自由参加だが、勧誘されることもあるため費用を事前に確認

4. システム利用料・更新料

  • 年度ごとや交際フェーズの切り替え時に「更新料」や「情報管理料」が加算されることも
  • 長期活動を想定する場合は特に要注意

5. 休会制度とその費用

  • 相談所によっては休会中も月額費の一部(システム維持料など)を請求するケースがある
  • 休会の条件と料金体系も契約前に必ず確認
契約前に確認すべき質問例

料金に関して不明点があるときは、次のような質問を無料相談などで具体的に尋ねておくと安心です。

  • 「活動期間を6か月と想定した場合、総額でいくらかかりますか?」
  • 「お見合いは1か月に何回まで無料ですか?追加料金が発生する条件は?」
  • 「プロフィール写真の撮影は料金に含まれていますか?」
  • 「休会中の料金はどのようになりますか?」
  • 「成婚料の発生条件と金額はどうなっていますか?」

■ 費用構造の違いによる相談所のタイプ分類

タイプ 特徴 向いている人
月額固定・お見合い料無料型 出会い放題で活動しやすいが、サポートは最小限なことが多い 自主的に活動できる人
成果報酬型(成婚料高め) 成婚料が高い代わりに初期費用が安い 成婚できるか不安な人、リスクを抑えたい人
フルサポート型(料金高め) カウンセラーの伴走・手厚いサポートがあるが費用は高額 迷いやすい、婚活に不安がある人

紹介方法と出会いのスタイル

結婚相談所には複数のタイプがあり、どのように異性と出会えるか?は、「紹介方法」や「出会いのスタイル」は、相談所によって大きく異なります

このスタイルが自分に合っていないと、どんなに料金やサポートが充実していても成果が出にくく、ストレスの多い婚活になってしまう可能性があります

契約前に「この相談所ではどんな形で出会えるのか?」を必ず確認し、自分の性格や活動スタイルに合った出会い方かどうかを見極めましょう。

■ 主な出会いのスタイルはこの3種類

1. 仲人型(手組み紹介)

特徴:
  • 専任カウンセラー(仲人)があなたの人柄や希望条件を踏まえた上で、相性の合いそうな相手を“人の目”で選んで紹介してくれるスタイル。
  • カウンセラー同士のネットワークを通じて、会員データ以上の情報を得た上でのマッチングが期待できます。
向いている人:
  • 恋愛経験が少ない
  • プロフィールだけでは判断が難しいと感じる
  • 受け身な性格で、自分から申し込みに不安がある
【注意点】
  • 紹介数が限られていることが多く、「もっと自分で積極的に動きたい人」には物足りないこともある

2. データマッチング型(検索型)

特徴:
  • 会員が自分でスマホやパソコンを使って検索・申し込みができる、自主的・効率的な活動スタイル
  • 希望条件(年齢・年収・学歴・居住地など)を設定し、膨大な会員データベースから該当する相手を探せるのが魅力。
向いている人:
  • 自分で主体的に動きたい
  • 条件を重視して活動したい
  • 時間や場所に縛られず、空き時間で婚活したい
【注意点】
  • 相手とのやり取りが機械的になりがちで、プロフィール上では良くても実際に会うと違和感を感じることもある
  • サポートが薄い場合は、一人での判断に迷いが出やすい

3. ハイブリッド型(仲人+データ検索併用)

特徴:
  • 仲人による手組み紹介と、自分での検索・申し込みの両方を使える“いいとこ取り”スタイル
  • まずは自分で積極的に動きつつ、迷ったときや紹介が欲しいときにはカウンセラーに相談できる。
向いている人:
  • 状況に応じて活動スタイルを切り替えたい
  • 出会いの母数を増やしつつ、質も保ちたい
  • 最終的なマッチング判断にプロの意見を取り入れたい
【注意点】
  • ハイブリッド型でも、どちらが主軸かは相談所によって異なるため、「手組み紹介の頻度」「検索できる会員数」などを個別に確認することが大切

■ 出会いスタイルごとの比較一覧表

項目 仲人型 データマッチング型 ハイブリッド型
紹介方法 カウンセラーによる推薦 自分で検索・申込 両方対応可能
主体性 受け身でも可 自発的な行動が必要 状況に応じて選択
紹介人数 限定的(月〇名など) 条件に合えば多数可能 比較的柔軟
精度 人の目で選ぶため相性重視 条件重視でミスマッチも 精度+選択肢の両立
向いている人 婚活初心者、恋愛に不慣れな人 条件にこだわりたい人、自己判断できる人 柔軟に動ける人、バランス重視の人
契約前に確認すべき質問例

出会い方のミスマッチを防ぐために、無料カウンセリングや説明会で以下のような質問をしてみましょう。

  • 「紹介は毎月何人まで受けられますか?」
  • 「検索システムでは何人くらいの会員が見られますか?」
  • 「カウンセラーによる推薦紹介はありますか?」
  • 「交際成立後のフォローやアドバイスはありますか?」

カウンセラーのサポート体制と担当制の有無

結婚相談所の最大の特徴は、婚活を一人で行うのではなく、プロのカウンセラーと二人三脚で進められることです。

ただし、そのカウンセラーのサポート体制は相談所ごとに大きく異なります。

契約前に「どのようにカウンセラーが関わってくれるのか」「担当制かどうか」などをしっかり確認しないと、思っていたよりサポートが少なく、孤独な婚活になるというリスクがあります。

■ カウンセラーのサポート体制の主なポイント

1. 専任担当制か、フリー担当制か?

制度 特徴 メリット デメリット
専任担当制 入会から成婚退会まで1人のカウンセラーが一貫してサポート 状況を深く理解してもらえる/信頼関係が築きやすい 担当者と合わないと活動しづらい/変更がしづらい
フリー担当制 問い合わせごとに別のカウンセラーが対応 担当に依存せず、多角的な意見を得られることもある 情報が引き継がれにくく、対応に一貫性がない場合あり

※相談所によっては「途中から専任に切り替わる」タイプや、「選べる仕組み」もあります。

2. 面談・相談の頻度と手段

以下の項目は、活動中の満足度を大きく左右します。

  • 定期面談の有無:月1回、2ヶ月に1回など
  • 相談手段:対面、電話、LINE、メール、オンライン面談など
  • 緊急時の対応:お見合い直前の不安・トラブル対応などに柔軟か

  • 「定期的に声をかけてくれるか」
  • 「相談の予約が取りやすいか」
  • 「レスポンスの速さはどれくらいか」

【注意点】

  • 「困ったときはこちらから連絡してください」というスタンスの相談所は、受け身だと孤立しやすくなります。

3. フォロー範囲と具体的な支援内容

カウンセラーのサポートは、以下のように多岐にわたります。

支援内容 説明
プロフィール作成 自己PR文の添削や写真選定など
お見合いセッティング 日程調整・場所選び・マナー指導
交際中の相談 LINEの内容、次のデートの提案、不安の整理など
成婚退会前の確認 両家挨拶の段取り、プロポーズのアドバイス
成婚後サポート(ある場合) 指輪、式場紹介、新生活のアドバイスなど

  • 「どこまで相談できるか?(交際中のLINE内容まで見てくれる?)」
  • 「トラブル時や交際終了時に調整してくれるか?」

■ カウンセラー体制の違いで活動にどう影響するか?

● 手厚い専任制・定期サポートありの相談所

  • こまめにフィードバックがもらえ、精神的な支えになる
  • 成婚までの動線を整理して導いてくれる
  • 婚活に不安や迷いがある人向け

● フリー制・サポート薄めの相談所

  • 自主性のある人には活動しやすいが、迷ったときの相談先が不明確
  • 人によっては「放置されている」と感じるリスクも
契約前に確認すべき質問例

無料カウンセリング時に以下のような質問をすると、サポート体制の実態がわかります。

  • 「専任のカウンセラーがつきますか?途中で変えられますか?」
  • 「相談はどのような手段で、どれくらいの頻度でできますか?」
  • 「どんな相談まで受けてもらえますか?交際中の細かい話も可能ですか?」
  • 「連絡したときはどれくらいで返信がありますか?」
  • 「成婚退会後のフォローはありますか?」

退会・中途解約時の対応と返金規定

結婚相談所の活動は、人とのご縁が関係するものです。「思っていたサポートと違った」「忙しくなって続けられない」「他で良い人が見つかった」など、途中で退会・解約したくなるケースは少なくありません

こうしたとき、どのような対応になるのか?返金はあるのか?違約金は発生するのか?といった点を把握していないと、思わぬ金銭トラブルになることもあります。

■ 結婚相談所の「退会・中途解約」には3つのパターンがある

1. クーリングオフ(契約から8日以内)

  • 契約日を含めて8日以内であれば、理由を問わず無条件で解約が可能。
  • 支払済みの料金は全額返金されます。
  • 電話口やWeb上での申込みであっても、書面またはメールでの通知が必要です。
  • 書面交付日はいつか?(契約日ではなく“書面受領日”が基準になる場合あり)
  • クーリングオフの方法(書面郵送・メール可など)を明記しているか

2. 中途解約(クーリングオフ期間後)

  • クーリングオフを過ぎた後でも、途中解約は可能です。
  • この場合、特定商取引法に基づき、以下の2点を上限とする金額が請求されることが多いです:
費用項目 上限額
① すでに提供されたサービス分の対価 実際に利用した活動期間に応じて
② 解約にかかる違約金(上限2万円または契約残額の20%のいずれか低い額) 消費者保護法により制限あり
【注意点】
  • 月会費制であれば、当月の月会費が精算対象となることが一般的。
  • 一括支払プランでは「残額の一部返金+違約金差引後の返金」となる。

3. 自己都合による任意退会(活動に不満がない場合でも)

  • 成婚以外の理由で活動をやめたいとき、退会手続きが必要。
  • 解約と異なり、すでに支払済みの費用(入会金・登録料・初期費用など)は原則返金されないことが多いです。
確認すべき事項:
  • 休会制度の有無(一定期間活動を止めることができるか)
  • 退会後、再入会時の費用(入会金の再徴収があるか)

■ よくあるトラブル事例と対策

トラブル事例 防止のために確認すべきこと
「辞めたら違約金5万円と言われた」 解約手数料の上限が法律に基づいているか?契約書に明記されているか?
「数回しか活動していないのに返金がなかった」 活動実績の有無と返金条件の関係を確認しておく
「契約時に“解約はできない”と案内された」 特定商取引法違反の可能性あり。法令に沿った対応がされているか確認
契約前に確認すべき質問例
  • 「クーリングオフの対象になりますか?いつまで有効ですか?」
  • 「途中で辞めたくなった場合、どのような手続きが必要ですか?」
  • 「中途解約時の返金額の計算方法を教えてください」
  • 「退会後、再入会は可能ですか?その際の費用は?」
  • 「休会制度はありますか?その間の費用はどうなりますか?」

返金・解約ルールは契約書・重要事項説明書に記載されている

結婚相談所と契約する際には、必ず以下2点を確認してください。

  1. 契約書(申込契約書・会員契約書)
     → 解約・返金規定、成婚料の発生条件が記載されています。
  2. 重要事項説明書
     → 特定商取引法に基づいた料金・解約条件の説明が義務付けられています。

※不明な点がある場合は、その場で質問することをためらわずに。曖昧な説明のまま契約しないことが大切です。

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